約 1,995,283 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2191.html
※人間がゆっくりに感謝してます。 ※一部愛でられているゆっくりがいます。 「今日は記念すべき、10年目を迎えたゆっくりの日です。 ここに、我らを窮地より救ったゆっくりの銅像を立てました!」 都立ゆっくり公園。 10年目を迎えたこの記念式典。 拍手と共に白幕が剥がされる。 そこにはみるからにゆっくりしているれいむの銅像が立てられていた― 環境問題・飢餓問題・エネルギー問題。 幾多の問題を救った存在がある。 どこからともなく現れた人の頭だけのような存在。 しかも呼んで字の如く饅頭な存在―そう、ゆっくりである。 「んほぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 ゆっくりはたちどころに数を増やした。 その結果、世界に餡子―食料が溢れ人類は食べ物に事欠かなくなった。 「We have many food!!! Ya-ha-!!!!!!」 「どぼじででい゛ぶの゛あがぢゃ゛ん゛だべる゛の゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」 それだけではない。 「むーしゃ、むーしゃ、ここはたべものさんがたくさんおちてくるね!!!」 「ここはまりさのさいこうのゆっくりぷれいすだよ!!!」 ゆっくりは何でも食べた。 その結果、ゴミ問題が一気に解決した。 その上多くのゴミを燃やさなくて済むようになり、CO2の大幅な削減に繋がった。 また、そこで大量に増えたゆっくりはバイオ燃料に最適だった。 いつ切れるとも知れぬ化石燃料の代替の役目を十二分に果たしてくれたのだ。 「ばでぃ゛ざの゛お゛がぁ゛ざん゛がづぶざれじゃ゛っ゛だよ゛ぉ゛ぉ゛お゛おぉ゛ぉ゛」 ゆっくりの恩恵は留まる事を知らない。 「すっきりー!すっきりー!!すっきりー!!!」 「も゛っ゛ど……ゆ゛っ゛ぐり゛…じだがっ゛だ・・・・・・」 子供を作りきれずに黒ずんだゆっくりはかなりの保水力を持った。 それを元に草木が育ち、砂漠化の問題が解決された。 「あ゛り゛ずばずっ゛ぎり゛じだぐな゛い゛の゛に゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛・・・・・・」 更にはこんなこともやってのけた。 「ゆっくりちーちーするにぇ!!!」 ゆっくりはどんな汚水でさえ砂糖水に変えてしまうのだ。 これによって水質汚濁の問題があっさり解決されたのだ。 「にゃんでちーちーとみゃらないのぉぉぉぉ!!!」 ゆっくりの貢献は何も環境や食料、燃料だけでは無い。 「わからない、わからないよー」 ゆっくりはイライラのぶつけ先に最適だった。 そのお陰でストレスを溜め込んだ末の犯罪行為の件数が大幅に縮小された。 「ひゃっはー!もっと泣き叫べー!!!」 「わからな…ゆびぇっ!!!?」 勿論、ストレス発散だけではない。 「このゆっくりのトレンドポイントは…」 ゆっくりはペットとして飼い易く、一種のステータスになった。 近所話から芸能人の真似まで、よい交流や商売のネタとなった。 「あら、そちらのみまちゃんは可愛いわねぇ」 「お宅のゆめみちゃんだって大切にされてますわね」 何も若い人達だけがゆっくりの恩恵に預かっている訳ではない。 「むきゅ、おばーちゃんだいじょうぶ?」 ゆっくりは人と会話を交わすことができた。 そのため、老人の相手をする存在にもなった。 「ええ、ええ、げんきですよ。またごほんをよんであげるからね」 「むきゅぅん、ありがとね」 勿論、その存在に救われているのは人間だけではない。 「このもりはとってもゆっくりできるね!!!」 「ちーんぽ!!!」 ゆっくりは森に山に、自然の色々な所に住み着いた。 そのため、沢山の野生動物が餓えなくなり、生態系の修復にも繋がった。 「がま゛ぎり゛ざん゛や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛」 「ゆ゛っ゛ぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛い゛ぃ゛い゛ぃ゛」 そう、この世界はゆっくりによって成り立つようになったのだ。 まさに救世主である。 そしてこれからもゆっくりはその全てを余す事なく世界の為に使うだろう。 人間はそのことを忘れないよう、年に1度ゆっくりの日があり、式典を開くに違いない。 ・・・ゆっくりがゆっくりする?そんな事ができるはずがない。 何故なら世界を支える為にゆっくりは存在するのだから。 ※最近の食料事情のニュースを聞いててピンときました。 世界をいいように作り変えてきた人間です。これ位は何ということ無いでしょう。多分。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1375.html
パチュリー×ゆっくり系 ゆっくり誕生秘話4 地下室で高らかな笑いを浮かべるはパチュリー・ノーレッジ。 動くけど二つ名は動かない大図書館だ。 そこには奇妙な光景が広がっている。見た目は白い饅頭なのだが、ふてぶてしい瞳、 不敵な笑みを浮かべる口が掘り込まれており、はげ頭の人間を模したようであった。 乾燥を防ぐため透明なケースがかぶされ、全部で8個テーブルの上に並んでいる。 パチュリーがキッチンへ向かうと、翌日の食事の仕込みをしている咲夜に会うことができた。 「パチュリー様・・・どうなさったんです!?」 そう言われるのも無理は無い。実時間にして1ヶ月程不眠不休で実験に勤しんでおり、 目の隈がひどく、小麦粉で服が真っ白な有様だ。 「さすがに着替えて少し休むことにするわ。それとお願いがあるんだけど・・。」 パチュリーは4本の300mL三角フラスコを見せた。それぞれ約3分の1の液体の培地らしき液体で 満たされており、その上に数本ずつ髪の毛らしき物体が入っていて、 R、M、A、Pと書かれていた。「このフラスコ内の時間を早めておいて欲しいのよね。 そして液が減ってきたらこれを足しておいて欲しいの。」 そして緑色の液体で半分ほど満たされた、2L容量フラスコを指差した。 「はっ・・・わかりました。それよりもパチュリー様、早くお休み下さい。」 ふかふかの布団で1ヶ月振りの休息を取る。3日間眠り続けた。 そんなに短くて済んだのは、実験結果が気になって仕方がないからだ。 「どう咲夜・・?頼んでおいたモノはどうなった?」 「これです。」フラスコを差し出した。 中を見ると、Rには黒、MとAには黄、Pには紫の髪の毛がびっしり生えていた。 「さすがにちょっと気持ち悪いわね・・。」 そう言って地下室に戻ると、フラスコ内の残った液体を捨てて滅菌水で洗浄し、 紙タオルを敷き詰めたテーブル上に髪の毛を広げた。 「Mはこれぐらいで、AはMより短くて・・。PはMよりちょっと短めかな。」 『文々。新聞』のバックナンバーを片手に、パチュリーは紙にペンを走らせていた。 「Rが難しいわね・・。長めに作って後で調整しよう。」 髪の毛を忘れ去られていたハゲ頭に植え付けていく。『文々。新聞』の写真記事を 元に、持ち主を再現していく。 「Pは簡単だわね。ここにいるし。 Aはちょっとウェーブ気味かなぁ MとRは・・・整えるのリボンが出来てからにしようかな・・。」 そういうとパチュリーは麻布にペンで一通り下書きを施すと鋏で切り抜いていった。 「こういうのは咲夜が得意そうね・・」 更に飾りを縫い付けていく。 「ようやく出来たわ。」 Rと書かれた箱には大きな赤いリボンと、赤い筒状の飾り Mには大きな白いリボン、内側に白いレースのついた黒い帽子と、小さな赤いリボン Aにはカチューシャ Pには自分とそっくりな、三日月のマスコットがついた薄紫の帽子が入っている。 「Mの帽子が一番大変だったわ・・。」 幸い実物が近くにあったため苦労しないで済んだ。 髪飾りが出来たあとは、取り付けてヘアーアイロンで形を整えていく。 少しずつ切っていき微調整。終わったら薬品をかけて髪形が変わらないようにする。 ちょっとした美容師さん気分だ。 「ふうう・・・。ようやく形が整ったわね・・。」 そこには、幻想郷の英雄たちに似た、ふんぞり返り不敵な表情をした饅頭が4種類×2個の 計8個がテーブルの上に並んでいた。 「ここから最後の仕上げよ!」 「まずは・・・」 もう一つのテーブルで、黒い紙に紫色の筆で六芒星を描く。色はどうでもいいのだが 気分の問題。そして外側の頂点に6本のろうそくを立てて中心に自分の被っていた帽子を 置いた。 「#>$%&‘?☆・・・」 何やら呪文を唱えると、帽子から青白いエクト・プラズムが昇ってきた。 これが主に大切にされたモノに宿る魂だ。 「そおい!」 叫ぶと、魂を2つに分裂させ、自分そっくりな饅頭に送り込んだ。 生命エネルギーは物理的な要因に頼っているので、魂の個数による変化はない。 続いて、リボン、人形にも同じ作業を施した。 ただ魔理沙から奪った帽子だけは、違う反応を示した。 「白いリボンと、黒い本体から別々のプラズマが・・」 ちょうど器は2体あったので、それぞれに送り込む。 「これで遂に完成よ・・!やっとゆっくり寝れる・・!」 あとは起動するだけ。起きてからにしよう、とパチュリーは再び布団に潜り込んだ。 「遂に来たわ・・!」 紅魔の実は動く大図書館、パチュリー・ノーレッジは実にノリノリであった。 と言うのも、苦心に苦心を重ねた実験がようやく功を奏しそうだからである。 おなじみ、薄気味悪い饅頭が並ぶテーブルの前に立つと、彼女は何やら目を閉じて 集中し始めた。 「・・・・・・」 何やら饅頭たちに気を送っているようだ。 最初は穏やかであったが、徐々に手の振るえが大きくなり、表情が険しくなっていく。 祈祷は最終段階のようだ。 「さぁ・・・目覚めよ・・!我がしもべたちよっ・・・・・・!」 「ゅ・・」「ゅ・・」 饅頭どもの目が少し動いたようであった。 「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」 呆気に取られるパチュリー。確かにこんな目つきにしたのは私だけど・・。 実際にしゃべらせてみると煩いことこの上ない。 気を取り直してサンプルRに話しかけてみる。 「あなたのお名前は?」 「ゆっ?わたしのなまえはれいむだよ!!!おねえさんはゆっくりできるひと?」 なんなんだこの物体は・・。こいつらはパチュリーの予想を145°ぐらい下回った 生物に過ぎないのだった。 「私はパチュリー。あなた達の生みの親ってところね。」 「ゆゆっ?まりさたちにはおかあさんなんていないよ?おねえさんばかなの? それよりおなかすいたからはやくごはんもってきてね。」 腹立たしさなら予想斜め上を大幅に更新した。私の苦労は一体・・ 一体・・・・ これじゃあ図書館の守りなどとてもできそうにない。 いくら腹立たしいとはいえ、実作業時間一ヶ月以上かかって作り上げた作品なのだ。 簡単にひねり潰すことなどできるものか・・。 「仕方が無いからデータだけでも集めて、論文だけでも投稿しようかしら・・。」 そうね・・まずは・・。 れいむのほっぺたをひとちぎり。 「ゆ゛っ」 餡と皮に分けて、半分はにとり製作所製ガスクロマトグラフィに放り込み、 半分は口の中に放り込んだ。 「味は・・普通の餡子とかわらないわね。」 成分分析もほぼ元の餡子と変わらないようだ。 番人としての機能は無くとも、食料としての望みはまだあるかもしれない。 「おねえさんなにするの!?ばかなの!!?ゆっくりあやまってよね!!!」 一々気に障る言い方をする奴だ。どうしたらこう尊大な態度が取れるのだ。 とりあえずこいつは無視して、分析を続けることにする。 次はサンプルMだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!おねえさんおなかすいたよ!!!」 なるほど、これは彼ら共通の挨拶のようだ。 次に無言でサンプルMの頬をちぎり、質量分析機放り込む。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛・・・!!!ま゛り゛ざのほっべだがああああああ ま゛り゛ざのほっべだあああああああ!!!」 そう叫ぶと両目から滝のような涙を流す。 このままでは脱水症状に陥りかねないので、グルコース水溶液を与えて 涙も質量分析に回す。 「そういえば、サンプルMは2種類のエクトプラズムを放り込んだんだったわね。」 今のは白いリボンから取り出したエクトブラズムのものだ。こいつはM1としよう サンプルRと比べると大人しく、弱虫な性格なようだ。 次は黒い帽子からエクトプラズムを抽出したサンプルM2。 予想はついているので無言で頬をちぎる。 「なにするんだぜ!!!まりさのじまんの『ぷるるんっ』なほっぺがだいなしだぜ!!! ゆっくりできないおばさんははやくしね!!!」 おばさんってあんた・・。怒りを通り越して呆れるばかり。 成分、味ともR、M1、M2の間で差は見られなかった。 「れいむのほっぺはやくかえしてね!!!そしてれいむたちのへやからはやくでていってね !!!」 「そうだぜここはまりさたちのゆっくりぷれいすだぜ!!!いたいめにあいたくなかったら ばかなおねえさんははやくほっぺをもとにもどしてゆっくりしね!!!」 更に自分の場所宣言をし始めた。ゆっくり研究した結果がこれだよ!!! さて、ほったらかしになっていたサンプルAに目を向ける。 「あなたのお名前は?」 「わたしはとかいはのありすよ!!!べ、べつに話しかけてもらえなかったからって さびしくなかったんだからね!!!」 何なんだこの性格は・・。本人の斜め上を行き過ぎていて笑いが止まらない。 そしてかまわずほっぺを引きちぎる 「ゆ゛っ!い゛っい゛だい゛っ・・・ なにするのよ!!! ゆっくりできないいなかはの おねえさんはありすにゆっくりとかいはのしょくじをもってきてね!!!」 味はと・・。カスタードクリームの甘みが口いっぱいに広がる。売り出すとしたら 子供や女性向けによく売れそうだ。この生意気さを除けば・・。 最後にサンプルPに目を向ける。 「むきゅっ」 「あなたのお名前は?」 「わたしはぱちゅりーよ!おねえさんはぱちゅりーのためにごほんをもってきてね!!! むりならむっきゅりしんでね!!!」 なんということだ・・。大図書館と呼ばれる私の分身ならば、少しは知恵を持っているのかな とも思ったが、他と大して変わらないようだ。知的好奇心がある以外は。 とりあえずサンプルに死なれても困るので、食事を用意するとしよう。 紅魔館の農園でとれたリンゴを振舞う。 「うめー!めっちゃうめー!!おねえさんははやくつぎのたべものをもってきてね!!!」 「むーしゃむーしゃむーしゃ!!しあわせー!!!」 「あ、ありすはとかいはだからしかたがなくたべてあげてるんだからね!!! つぎはもっととかいはのたべものもってきてね!!!」 「むきゅむきゅむきゅー!!」 おーこわいこわいこわい。 どうしたらここまで威張れるのかが不思議だ。 紅魔館の主達はおろか、スキマ妖怪でも、蓬莱ニートでも、閻魔の山田様でも 無理ではないか。意地汚い上に食べ方も汚い。 彼奴らのいうゆっくりというのは、自分にとって都合の良いことなんだろうか。 ありすの言うとかいはって、全く以って意味が分からない。 しかも自分の分身が最も頭悪そうなのが気に食わない。素直だからよしとするか・・。 「こいつらどうしようかしら・・。粗方データ集めたら外に捨てよう。」 パチュリーは溜め息を漏らした。 「パチュリー様ー!お客様ですよー。白黒のー。」 咲夜の声が地下室まで響き渡る。饅頭どもを段ボールの箱に閉じ込めて。 「せまいよー!!」「くらいよー!!」「ゆっくりできないよー!!」 「はやくまりさをそとにだしてね」「おねえさんははやくしんでね!」 「とかいはのありすにこんなしうちするいなかはのおねえさんははやくしね!」 「むっきゅりしね!!!」 白黒の奴今更何しにきたんだ!と心の中で叫んではいても、左腕にはしっかり 黒の大きな三角帽を握り締めていた。 階段を駆け上がると。二人の金髪の少女、魔理沙とアリスが立っていた。 疲れている様子だったが、二人とも笑顔だった。 「へっへー、パチュリーすまなかったな。本はこの通り読み終えて全て返すぜ。 アリスも苦労させてすまなかったな。お前がいなかったらどうなってたかわからないぜ。」 「べ、べつに友達として当然のことをしたまでよ!」 なんてことだ。私が苦労に苦労を重ねた一ヶ月間は一体・・!? これからはアリスもついているし、好き勝手に本を持っていくことは無くなるだろう。 しかし、寂しい気もしてならない。 それに、苦労して生み出した饅頭ゴーレム達はお世辞にも警備役としては勤まりそうにもない。 尊大な態度、体力も知力も皆無に等しく、食肉用の家畜として飼われるのがオチか・・。 かと言って自分の手で潰すのも嫌だし、紅魔館の住人達にも生み出したのが自分だとは 知られたくない。結局外に放すのが一番のようだ。 「さぁて外もそろそろ暗くなってきたし、帰るとするか。」 「ねぇ・・魔理沙。また遊びに来てくれるよね・・?」 私はうつろながらに問うた。 「あぁ・・。気が向いたらな。」 その瞬間私の心の中で何かが壊れたような気がした。 「これとこれとこれ貸してあげるから!!絶対返しに来なさいよ!! 返す気が無かったら私が行ってでも返してもらうんだから!! 約束しないと、帽子返してあげないんだから!!!」 自分がどんな顔をしているかなんて考えたくも無い。 このまま会えなくなっちゃうような気がして、自分の不甲斐なさに情けなくなって・・。 「ど、どうしたんだよ突然・・。疲れてるんじゃないか・・?」 「ご、ごめんね・・。あなたはアリスに手伝ってもらったとはいえ、 帽子のためにここに来たんじゃない。素直に本を返したいと思ってここに来た。 あなたの表情を見ていたらわかるわ。でも私ったら、私ったら・・。」 気づいたら魔理沙とアリスを抱き寄せていた。 私は魔理沙を追い返そうとしていた。散々苦労して生まれた低俗な饅頭を使って。 それに帽子を返すと約束したのは私ではないか。自分から約束破ろうとしている・・。 私の目から熱いものが、行き場を無くしてとめどなく溢れている。 「はい、約束の帽子よ・・。やっぱ帽子が無いとあなたらしくないから・・。 そしてアリスの人形よ。痛めてはいないわ。」 「んー、確かに私の帽子なんだろうが、ちょっと違う雰囲気がするぜ。」 「・・・・・」 そう言われるのも仕方が無い。私がこの帽子から魂を奪い、あの愚図饅頭どもに 植えつけたのだから。 「何言ってるのよ、このリボンに、このレースに、どう見てもあなたの帽子よ。」 多分幻想郷、いやこの世界中探しても、同じもの1つか2つ見つかるかどうかってところよ。」 いや、彼女は人形の異変に気づいているはずだ。でも弱りきっている私をかばって あんなことを・・。そして彼女のセリフが覆されるまで長い時を要さなかったのは後の話。 「そうだ、アリス!今晩一緒に泊まっていこうぜ!」 「ええっ!でも・・?迷惑じゃないの?」 「歓迎するわ。なんか・・、気を使わせちゃったみたいでごめんね・・。」 「いいってことよ。何があったかよくわからないけど、泣きたくなるなんて誰でも あること。困った時は一人で悩んでちゃだめだぜ。」 そう言うと魔理沙はいたずらっぽく笑って見せた。釣られてアリスと私も笑顔になる。 しかし心の安住も長くは続かなかった。数日後、恐るべき事態に陥るわけだが その話はまたの機会にでも。 私は覚悟を決めてあいつ等を処分しておけば良かったのだ・・。 おまけ 1.ゆっくりれいむ 性格 基本的には能天気で優しい性格。 しかし知能は飛びぬけて低く騙されやすい。 →過去に霊夢がつかっていたリボンから抽出したエクトプラズムを使ったことで、 幼少期の霊夢の性格が色濃く出ていると考えられる。 2.ゆっくりまりさ 性格 ゆっくりの中では体力、機敏さに長けており、 リーダーシップを持つが狡猾で自己中心的。 →帽子の中でも、白いリボンには幼少期の記憶、黒い本体には 抜け目の無い性格が残ったと考えられる。 後にも狡猾なものと臆病者が観察されているとのこと。 結局のところゆっくりに移してしまえば、悪いところしか見えない。 3.ゆっくりありす 性格 プライドが高く、過剰なとかいはの意識。何を意味するのかはよくわかっていない。 基本的に知能は高いが、性欲が大きく(特に対まりさ種)見境なく行為に耽ることもある。 →だいたい本人の性格と似通っている。 それにしても、この人形何に使ってたんだ? 4.ゆっくりぱちゅりー 性格 知識欲は旺盛。しかし体力は弱く、ゆっくりなので知能もそれなり。 知力に対するプライドだけは高い。 →確かに知識欲はあるものの、他のゆっくりと比較しても知恵があるとは思えない。 駄作中の駄作。後に知力が高まっていくことから、代々受け継がれていくものと考えられる。 すみません、ありすの項書きたかっただけですヘ(゚∀゚ヘ) パチュリーにこの人形を渡したのも・・? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/1215.html
とある寂れた宿場町で、ひとりの美ゆっくりらんしゃまが泣いていたのです。 「ああ、ちぇん。ちぇえええええん!」 その叫び声は天をも落とす勢いで。 しかし、その町の人々は、何かを恐れてか、誰一人としてらんしゃまに話しかけようとするゆっくりはいなかったのです。 日も暮れ、流す涙も等に果てたころ、ふいと旅装束の一団が通りかかってまいったのでございます。 「まちなさいだど。おじょうさん。どうしてそんなにないてるんだど?」 そこには、見るもかわいらしいおぜう……じゃなかった。越後のちりめん問屋の娘と名乗るゆっくりでした。 「私の一人娘のちぇんが、悪いお代官様に囲われてしまったのです」 そう、ゆっくりらんしゃまの一人娘、親孝行なことで有名なゆっくりちぇんは、借金のかたにお代官様の元に奉公にいかされてしまったのだそうで。 「おぜう……じゃない、ご隠居さま。この町の代官は色魔として悪名を誇るゆっくりみょんのはず」 「おそらく、このままではゆっくりちぇん殿は手篭めに……」 ちりめん問屋の娘の共、と名乗るゆっくりさくやとゆっくりぱちゅりーが神妙な顔で頷くのでした。 「そ、そんな。ちぇええええええん!」 「おちつくんだど、お嬢さん。きっと、天はお嬢さんを見放さないんだど~」 「いいえ、この町にあの代官様に逆らえるゆっくりは誰もいません! こうなったら私一人でもちぇんを助け出す!」 そういって、ゆっくりらんしゃまは夕闇の中、できるだけいそいで、ゆっくりかけていったのでした。 「おぜうさま、いかがいたしますか?」 「ふ~むだど。もう少し様子を見るど~」 「離してくれ! ちぇええええん! ちぇえええええええええん!」 代官屋敷の中庭に、代官の部下のゆっくりまりさと、まりさに哀れにも捉えられたらんしゃまがいたのでした。 「この不届きもの、いかがいたしやすか?」 ゆっくりまりさが不適に笑います。話しかけている相手は、縁側にいる、悪代官のゆっくりみょんでした。 「ちんぽ。ちーんぽ!」 「わかりました。れいむ! ちぇんをここへつれてこいと代官様がお望みだ」 その場へゆっくりれいむにつれてこられるちぇん。 「わ、わからないよー」 ちぇんはおびえきっていました。 だってそうでしょう? 今から何をされるのかちっとも想像がつかないのですから! 「ちーんぽ!」 「なんと! そんなことを! お代官様、あなたも非道ですなあ」 ゆっくりれいむは、ちぇんをおさえつけたまま、にやりと笑いました。 「ちーんぽ! ちんぽ。ちーんぽ!」 「わからないよー。わからないよー」 そこはさながら阿鼻叫喚の図でした。 「そ、そこまできつい言葉攻めをするなんて。お代官さまはなんとおそろしいゆっくりだ!」 母親の目の前で、一人娘が言葉で陵辱されているのです。 ちぇんは涙を何筋ともなく流し、それを見せ付けられているらんしゃまは、いまにも気を失いそうです。 そのとき! 「民衆の、もはんとなるべき代官が、そんなことではいけないんだど~」 ゆっくりたちが、さっそうと進入してきました。 そうです。あのちりめん問屋の三人です。 「ち、ちーんぽ!」 「なにものだ。ええい、であえ、であえー」 とたんに、悪代官の手下のゆっくりたちが、十人ばかり現れました。 ちゃんちゃんばらばら、ちゃんばらら。 なんということでしょう。 人数では圧倒的に劣勢なのに、三人は見事なチームプレイで、悪代官たちを追い詰めてゆきます。 あっというまに、配下の半分が気絶させられました。 そのとき、 「しゃくや、ころあいだっどぅ~」 ちりめん問屋の娘が、自信たっぷりに言い放ちます。 その言葉とともに、ゆっくりさくやが娘のそばに控えます。 「ものども、ひかえい! このおかたの悩☆殺ダンスが目に入らぬか!」 ちりめん問屋の娘は、見事なしゃがみガードと踊りを披露いたしました。 「れみ☆りあ☆う~」 「げえっ! そのないすだんすはっ!」 うろたえるゆっくりれいむたち。 「このお方を……げほっげほっ……むきゅ~」 「……このお方をなんと心得る。紅魔館のおぜうさま、れみりゃにあらせられるぞ。ものども、頭が高い。ひかえおろう~!」 そうです! ちりめん問屋の娘の正体は、おぜうさまだったのです。みんな気づかなかったね! さすがの悪代官も、おぜうさまにはかないません。みなでゆっくりしました。 「ははー」 そこには、ゆっくりらんしゃま、ちぇん親子もいます。 「らんしゃま、ちぇん。話はすべてきいたど。借金はきにしなくていいど。これからも仲良く暮らすど~」 「ありがとうございます!」 「わかるよー」 二日後、宿場町はかつての賑わいを取り戻していました。 「さて、旅を続けるかだど~」 おぜうさま一行は、また、旅装束に身を包み、新たな町へと向かって旅を続けるのでした。 「まってくださいよ。団子をもうひとつ」 「むきゅー。めーりんはたべてばっかりね」 「こいつはうっかりです」 テレビドラマ定番シリーズ「水戸ゆっくり」 「……面白かった、橙?」 「わかる、わかるよー!」 万年初心者 面白かったw -- 名無しさん (2010-01-23 02 15 14) おーーぜーーーうーーさーーまーーー♪ この一行についていきたい^^ -- 名無しさん (2011-07-29 09 27 45) 水戸黄門かいな -- 名無しさん (2023-02-27 11 15 13) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2487.html
ゆっくり罵倒 うちに帰るとゆっくりが強盗に来ていた。 「ゆっ! ゆっくりにげるよ!」 キッチンでジャガイモをくわえていたまりさが、ぴょんと飛び上がって、もそもそ走っていく。 バカヤロ誰が逃がすか。俺はダッシュしてまりさを飛び越え、縁側に先回りした。 割られていたガラスの代わりにガラガラッと雨戸を閉める。 あーあちくしょう、これ実害じゃねえか。侵入だけなら許してやらんでもないと思ったのに。 実刑判決だな。執行猶予なし。 「ゆうっ! しめられちゃったよ! しかたがないね、ゆっくりあやまるよ!」 またピョンと跳ねたまりさが、俺を見てニコニコと笑いかけた。 「おにいさんごめんね! まりさははんせいしてるよ、ゆっくりゆるしてね!」 ピキキッ。 いかん、温厚なつもりが。 これはけっこう……クるわぁ。 「あぁ? なんだこのお調子もんが、それで許されると思ってんのかバカアホ短足ふくれ饅頭」 「ゆゆっ!? ゆるしてくれないの?」 「ったりめぇだ誰が許すかトンチンカンのアンポンタン! 藪にらみのへっぴり虫のインチキお化けのぶちゃむくれーのスットンキョーのデブ饅頭!」 「でぶっ!? まっまりさでぶじゃないよ! ゆっくりおこるよ!?」 またピョンと跳ねると、まりさは涙を浮かべてぷぅーっと膨れ上がる。 ゆっくり怒りのポーズだ。すかさず俺は怒鳴る。 「うるせえバーカ何がデブじゃないだこれだけボヨボヨならデブ以外の何もんでもねえだろうが!」 「ゆうっ? ゆゆゆゆ」 「デーブデブデブ脂肪の子! 太った中身はあんこっこ! 三段腹の怪生物!」 「ゆぐあああ、まりさでぶじゃない、でぶじゃないいい!」 ぷひゅるるる、と潰れてから、のてんばたん、のてんばたんとまりさはもだえる。 その鼻面に顔を突きつけてさらに怒鳴る。 「デブだしトンマだしノロマだド畜生! 田舎くさい土饅頭がダサボロい古帽子かぶって似合うと思ってんのかエセ生首の低脳団子!」 「だだだだだっ、ださくないいいぃぃぃぃ!!! まりさのおぼうしはさいこうのおぼうしなのぉぉ!!」 お、真っ赤になってわめきだした。そうだそうだ、ここがツボだった。 「お帽子お帽子素敵なお帽子真っ黒お帽子なんの色? あ・ヘドロ色♪ あ・ゴミの色♪ あ・葬式の・服の色♪」 ぺしぺしぺしぺし。帽子をはたいて歌ってやると、狂ったようにゴロゴロころがった。 「うだうな゛あぁぁぁぁぁぁ!!! おぼうしのへんなうだうだうなああぁぁぁ!!!」 「お帽子お帽子素敵なお帽子真っ黒お帽子なんの色? あ・燃えちゃった♪ あ・おコゲ色♪ あ・臭くて汚いうんうん色♪」 「やめろ゛ぉぉぉぉぉぉ!!!!? ぞんなうだ、なじなじなじなじぃぃぃぃぃぃ!!!」 「真っ黒まりさのお帽子は 昔々のお婆ちゃん しわしわばばあのお帽子だ かぶるとばばあだ、ババまりさ」 「ばばばばばばば、ばりざばば゛あじゃないよ゛ぉぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!?」 半狂乱で喚き立て、跳ね狂い、唾を飛ばす。 俺はにんやり笑って、正面から言う。 「ばば・まりさ☆」 「ばばあじゃないぃ!」 「ばばあ。おばばまりさ。しわしわクシャクシャ口臭い」 「くざぐ゛ないいぃぃぃ!!」 「鼻がない。耳もない。ないない尽くしない尽くし。ゴロゴロ転がるボールまりさ」 「なぐな゛いっ! なぐないのぉぉぉぉ!!!」 ぐっ、と腰を据えたかと思うと、猛烈に激怒した風情でぶるぶるぶるぶる震えながら怒鳴った。 「服も着てないパンツもはかない、エプロンもなければ箒もない。貧乏まりさ、ないないまりさ」 「ふっ、ふぐっ? ふぐってなに?」 目を白黒させるまりさを、すかさず嘲笑。 「服って何って? 服を知らないんだ。やぁーいやぁーい、バカまりさアホまりさ何にも知らないオタンチンまりさ! 服ってのはなぁーこれだよこれ!(バフバフ)見りゃわかんだろなんでわかんないんだっとにゆっくりはバカで愚かで無知でスカタンでアンポコリンでオッチョコチョイでメンチボーでアンガラモンガラでブッポーソーだなアッチョンブリケ!」 「あんがらっ! ぶりっ! ぎゅあああああああああ!!!!」 鬼のように目を吊り上げて、口をグワッと全開にして、とにかく何か言い返そうとした途端―― ぶっちーん、とまりさのこめかみが弾けた。途端に、ぶりゅーっと餡が噴出する。 「ゆ゛う゛っ!?」「うおっ!?」 まりさ本人だけでなく俺も驚いた。まりさの横顔から噴水のように餡が吹き出ていく。 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、だめっあんこざんっでちゃだめっ!」 餡子を止めようと思ったのか、そわそわっ、とまりさはせわしなく左右を向いた。 しかしそれで遠心力がついてしまって、かえってビュッビュッと餡が勢いを増した。 「ゆ゛を゛゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!? とめてとめでどめで! おに゛いざんあんこどめでぇぇ!」 びょびょっ、と俺に近づいて、まりさは哀願した。しかし悪いが、俺はまったく逆のことを考えた。 「あーんこあんこ、あんこはうんこ、うんこがぴゅー! まりさがぴゅー! うんこまりさがぴゅっぴゅっぴゅー!」 「ゆがあああああ!!! ばりざはうんごまりざじゃない゛いぃ゛い゛ぃ゛!!」 びゅびゅー。 「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! おに゛いざんや゛めろ゛お゛お゛、あんごでぢゃうでじょおおおお!!?」 「うーんこまりさは真っ黒まりさー、中身も帽子もうんこっこー」 「う゛んごじゃなあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い!!!」 それがまりさの遺言だった。 激怒とともにブシャアアアアと餡子が噴いた後は、急にまりさは空ろな顔になって、ヘタヘタと崩れてしまった。 帽子の下で、くぼんだ眼窩の中の目玉を左右別々の方向に向けたまま、「う゛ う゛ん う゛ ゆ」とつぶやいている。 どうやら、激怒により餡圧が高まりすぎて破裂した挙句、餡子欠乏に陥ったらしかった。 俺は、畳一面の餡子とガラスの破片を避けながら、雨戸をカラカラと開け、マイルドセブンエクストライトに火をつけた。 「ふぅ……」 そして、次から外で罵倒しようと心に決めた。 =============================================================================== 罵倒マジで難しいです。すぐ子供言葉になってしまう。 「機関銃のように罵声を浴びせる」ことのできる人がうらやましい。 YT 過去作品 その他 エレベーターガール そ その他 変身 そ ゆっくりいじめ系27 幻想鉄道の動物対策 虐 機 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り 虐 料 その他 諸君私はゆっくりが好きだ そ 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め 虐 そ その他 FireYukkuri そ ゆっくりいじめ系187 終端速度 虐 家 無 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス 虐 そ ゆっくりいじめ系264 幻想郷のみにくい生き物 虐 ゆっくりいじめ系281 冬眠ゆっくりの子守唄 そ 環 性 家 ゆっくりいじめ系312 乙女よ、森はまだ早い 虐 性 無 ゆっくりいじめ系345 ゆっくり塊魂 虐 ゆっくりいじめ系1044 ゆっくりと共同生活 虐 家 ゆっくりいじめ系1052 ゆっくりとガチバトル そ 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 ゆっくりいじめ系1285 ゆっくり夢幻 驚異のマイクロゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2020.html
オレ設定に注意 ゆっくりゆうかの一生 人里より少し離れた場所には小さな花畑が存在している どれも色とりどりの花を咲かせ、それには精一杯生きようとする意志が感じられる そんな花畑にゆっくりが一匹、ひょこひょこと動いてる 緑髪をしたゆっくりゆうかだ ゆうかは花を育てて愛でる事で「ゆっくり」できる そのためかゆうか種は生まれて子ゆっくりまで育つと自分から土を弄り、花を育てようとする 彼女の父も母も姉もそうであった ゆうか種は基本的に単独でいる事を好み、群れになることを嫌うゆっくりだ 他のゆっくりはせっかく育てた花を食べてしまう上に 花も野菜も食べられるものはなんでも生えていると思っているためかゆうかはゆっくりが大嫌いであった 「ゆゆ!はながたくさんはえてるんだぜ!」「なかなかいいところなんだぜ!」「まりささまのゆっくりプレイスにするんだぜ!」 そして花畑にやってきたのはゆうかの大嫌いなゆっくり それもゲスまりさと呼ばれるまりさ種だ 本来まりさ種はスタンダートタイプを初めとしたれいむ種と同じく数多くの変種が存在する その中でも最も嫌われ、ドスすら手を焼くのがゲスまりさだ 自分が危なくなると裏切りは当たり前 家や食料を奪い、自分のものにしようとする窃盗 快楽を求めて無垢なゆっくりの強姦 自分が最も楽にゆっくりできるのようにする他のゆっくりにはない悪知恵 根拠無き自信で人間に立ち向かう無謀さ そして彼らは例外無く、その自信で自滅を繰り返し、何処かで新たなゲスが生まれていく まるで世界がそれを必要にしているように生まれるのだ 「ゆっくりおはなをたべるんだz「ゆっくりしね!!」ゆぷぁ!?」 元気よく咲いた花に近づき大きな口を開いて食べようとする しかしそれを邪魔したのはゆうかだ 基本的のゆっくりの中では身体能力に優れていても隙だらけになっているまりさを攻撃するのは簡単だ まともにゆうかのたいあたりを喰らったまりさは二回三回と引っくり返る 「ゆ゛ゆ゛!なんでまりささまのおしょくじをじゃまするんだぜ!」「くうきのよめないゆうかなんだぜ!」「おしおきがひつようなんだぜ!」 三匹のまりさは自分の食事を邪魔されて大変ご立腹のようだ しかし腹の中が煮え返っているのはまりさではなくゆうかでないことに気づかない 「いっかいはみのがしてやる…ゆっくりでてけ」 「なにいってるんだせ!ここはまりささまがみつけたゆっくれプレイスなんだせ!」 「はなをひとりじめするなんてゆっくりできないゆうかなんだせ!」 「ゆ!ゆ!ゆ!このゆうかはひとりでまりさたちにいどむきなの?ばかなの?しぬの?」 まったくの聞き耳持たず しかしそれを予測しているゆうかは驚きなど無い。むしろ自分勝手のゆっくりとして当然の反応だ 危機感能力を持つある程度賢いゆっくりならばすぐに謝って逃げていただろう しかしゲスまりさを初めとした能天気のゆっくりにはゆうかの怒りが気づかない 「…そう。ならゆっくりしね」 一匹のまりさの頬が噛み千切られた 「ゆ………?」 皮という壁を失ったまりさは内臓であり、血液であり、脳である餡子が漏れる 「ゆゆゆ…?」 それは一瞬の事。ゆっくりであるまりさにはそれは気づけない 「ゆ゛、あ゛ああ゛あ゛あ゛?!ばりさ゛さ゛まのぼっぺがあ゛あぁ゛ぁ゛?!!」 ようやく気づいた。痛みと餡子の漏れる恐怖にまりさは震えた 「い゛ばい゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!ばん゛ござんがも゛れ゛る゛ぅ゛!!」 頬の千切れる痛みと餡子の漏れる恐怖にのたうち回る その結果、傷を広げる状態になり、餡子は更に漏れる形になった 「ゆ゛びぃ゛、ゆびぃ゛…ぼぐも゛や゛っだな゛ぁ゛!」 すでにだぜ口調ではないまりさ。それはゲスまりさが余裕ではなく命の危険を示す証だ それを見逃すゆうかではない 「ゆっくりつぶれろ」 「ゆ゛ぶしっ!」 重量の乗せたゆうかの押しつぶしでまりさは原型を留めず潰れた 残るは二匹。しかしそれらはすでに逃げる準備を始めてる 「ゆっくりにげるんだぜ!」「ドスにたすけてもらうんだせ!」 自分の力では適わずと判断したまりさはドスに頼んでゆうかを殺してもらおうと考える ドスは優しい。人間の里で畑を荒らしても少々怒られるだけですぐに許してくれる 言い換えれば上に立つものとして優しすぎる馬鹿とも言えるがだからこそ利用しやすい 自分を被害者として伝えれば簡単にドスは信用し、ゆうかを殺しにかかるだろう だが、それはゆうかから逃げればの話である 「ゆっくりにがさない」 ゆうかは口内にあるキノコを噛み始め、力を収束させる そして口を大きく開くと一気に解き放つ! ゆうかの口から光線が発射されたそれは本来はドスのみが使えるドスパークだ しかし威力は人間でも黒炭にしかねないがゆうかのドスパークは火傷をする程度 それでも饅頭であるゆっくりに対しては十分の威力がある 「ゆ゛ぎあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!?ま゛り゛ざざまの゛あ゛んよ゛があ゛ぁぁ゛ぁ゛」 「いたい゛ん゛だぜえ゛ぇ゛!あ゛る゛げな゛い゛ん゛だぜぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 元々ゆうか種は足が遅いのが多い そこでゆうかは離れている敵に攻撃する手段が必要であった のうかりんの猟銃があるように、ゆうかの離れた敵に攻撃する手段はドスパークとなったのだ しかしこれには色々な説がある ドスの使うドスパークのオリジナルは本来、ゆうかの技である説があるのだがことの真相は不明である まりさの底部は火で焼かれたように黒焦げになっている ゆうかのドスパークは正確にまりさの足を狙い打ったのだ 底部を焼かれたゆっくりは二度と跳ねたり歩いたりすることが出来ない 野生のゆっくりだとそれは一生ゆっくりできないと言っていい 何せ天敵が多く、ちょっとした天候ですら簡単に死んでしまう。最悪群れごと全滅という脆弱さだ 足を焼かれる=死ぬという図式がゆっくりの中では常識なのだ 「ゆ゛っぐり゛み゛のみじでぼじいん゛たぜ!ま゛り゛さ゛はびっし゛にあ゛やばるん゛だぜ!」 「だずげでぐれ゛だらずっぎりもじであ゛げるんだぜ!お゛はな゛さ゛んも゛だぐざん゛たべでぶげるんだぜ!」 この期に及んで命乞いである。おお、ぶざまぶざま さり気無く厚かましいお願いをしているのはゲスたる由縁か ゆうかはゆっくりと底部を焼かれたまりさ達に近づく ニッコリと可愛らしい笑顔をまりさに向けるとまりさはほっとした 助けてくれると思ったのだろう。そんなわけない 「いいひめいをあげてゆっくりしね」 ゆうかは花を育て、他のゆっくりに敵対する習性を持つ そしてそれ以外にも捕らえたゆっくりを生かさず殺さず拷問して楽しむ習性がある ゆっくりふらんは獲物を嬲り殺すに似ているが、ゆうかの拷問はそれこそ死ぬ事が許されない 全ては己の快楽のために自分のつがいとなったゆうか以外のゆっくりですら虐めるのだ そこからまりさ達の地獄が始まった 皮を餡子が出ない範囲に齧り取られ、帽子をばらばらに噛み千切り、汚物塗れにされて捨てられ 眼球を抉られ空洞となった目に枝を突っ込まれて餡子をかき混ぜられ、金色の髪の毛の一本一本を抜き取られ 丁寧に、ちまちまと、それでいて永遠に続くであろう痛みは続き、まりさが苦しむ度にゆうかの笑い声が花畑に響いた ゆうかの拷問は長くて一週間は続く それはゆっくりの体力と精神が一週間しか持たないからだ まりさは三週間も続いた 三週間も続く拷問はもはやまりさとしての姿を留めていない もちもちとした皮は既にぼろぼろで所々餡子が洩れ、眼球のない目は何も映さず奥の餡子が見えるだけ さらさらとした髪の毛も既に数本しか生えていない。側から見れば波兵頭に見える 精神も完全に破壊されている 一匹のまりさは言葉がはっきりと喋れていない。「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ」と呻くだけである もう一匹は「ゆっくりしていってね!」としか言わなくなった ゆうかはこの二匹に飽きてきた ある程度の拷問をし、精神が壊れて反応を示さなくなったからだ ゆうかはこの二匹を花畑の近くに埋めた 埋葬ではない。花の肥料として使うからである 風が吹いた。花が風で揺れると同時に花の生えた地面が見える 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ?」「わかわかわかわかわかるよよーよー??!」「ちんぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽう」「ゆ゛ぐりゆぐりゆぐり」 「くぎゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅ」「ととゆかいゆいはぁぁぁ??」「おはおはおはおななななさん」「ゆひひひひひ」 数多くのゆっくりが埋められていた これはゆうかの花畑を襲いゆっくりプレイスにしようとした群れの末路だ みな、ゆうかに拷問を受け、精神が壊された後に埋められ、そのままになっているのだ 中には既に物言わずの饅頭になっているゆっくりもいるがそれは幸せなほうだろう 拷問を受けず、精神も異常のない状態で埋められ、だんだんと生きたまま花の肥料になり、精神が壊されたものもいるのだ 花も育てられてゆっくりも虐められる ゆうかは「ゆっくり」していた とても「ゆっくり」していた 大嫌いなゆっくりを苦しめる事が出来てとても満足していた 再びこの花畑を求めて馬鹿なゆっくりはやってくるだろう そしてその度に虐め、嬲り、蔑む ゆうかは笑っていた とてもいい笑顔で それはゆっくりが「ゆっくり」をしている証拠であった 森にある洞窟 そこにはゆっくりの群れが住んでいる ただの群れではない。巨大饅頭であるドスが管理する群れだ ドスは悩んでいた 食料が足りないのだ 普通の群れなら足りるだろうがドスの管理下におかれた群れは爆発的にゆっくりの数が増えてしまう 命の危険が極端に減ってしまい、ドスが群れの数を管理しようとしても自分勝手のゆっくりは聞き耳持たず 勝手にすっきりをして大量の赤ゆっくりを実らせ産んでしまうのだ それを殺して数を揃えようにもドスは優しすぎた。むしろ群れが増えた事で喜んだ その結果、群れの数は増える一方で食料が森の食べ物だけでは足りないのだ 人間さんに頼んで食料を貰うべきか… しかしその考えは最後の手段だ 人間はゆっくりに険悪している 一部は愛で派もいるらしいがそれでも畑に被害を与え、 自己中心的の害虫であるゆっくりは人里にいるだけで殺されてしまうほどだ ドスなら人間に勝てるかもしれない しかしそれは一対一の条件でだ 数、知恵、力 人間に敵対するとゆっくりはゆっくりできなくなってしまう なぜなら人間はゆっくりにはない力を持っている。知恵も持っている 下手に刺激しては群れを壊滅させられる危険性もある どうしようか… ドスは悩んでいた。いっその事増えすぎたゆっくりを潰せばいいのにドスにはそれが出来なかった 以前、それを進言してきたゆっくりできないぱちゅりーを永遠にゆっくりできなくしてやった 仕方ない、ゆっくり食料を探すよ 考え付いたのは少し離れたところまでの食料探しだ 食料を探すチームと共にゆっくりと洞窟から出る ドスは洞窟の奥から指示を出したり巣に進入した外敵から群れのゆっくりを守ったりとする しかし今回は食料がチームだけでは集まらないのだ ドスの大きい体を生かした距離稼ぎとたくさんの食料を運ぶためにドス自ら食料集めに出たのだ ドスと食料チームは食べ物があるであろう道に進んだ そしてその行き先はゆうかの花畑であった 『すごい!たくさんお花さんがはえてるよ!!』「ゆっくりできるね、ドス!」「これでおちびちゃんのごはんがとれるんだぜ!」 ドスの辿り着いたのはたくさんの花が生えた花畑だ 美味しそうな花がたくさん生えている事にドスはとても喜んだ よかった。これでみんなとゆっくりできるよ 全ての花を集めても三日で消え去るだろうが餡子脳は目先の感動で気づかない 『みんな!ゆっくりお花さんを取って巣に運ぶよ!』 「わかったんだぜ、ドス」 「ゆっくりはやくすにはこぶよ!」 食料チームはドスの帽子から飛び降りると頬にたくさんの空気を詰める そうすると地面に落ちたとき、痛みがなく、ゆっくりと地面に付く事が出来る 「ゆっくりでてけ!」 ゆうかだ。おそらく花目当てのゆっくりがいる事を察したゆうかは土いじりをやめて急いで駆けつけたのだろう 『ゆ!ゆうかだね!ゆっくりしていってね!!』 「うるさい、ゆっくりはゆっくりでてけ!」 『ゆゆ!?ゆっくりできないゆうかだね!』 話が噛み合っていない ゆうかは早く帰って欲しかった ドスとの体格差の分、勝てないと判断したのだろう 『実はね、ドスの群れのご飯が少ないからお花さんを取ろうと思ってるの!』 「!はなはゆうかがそだてたんだ!ゆっくりにあげるはなはない!」 ドスの発言に怒りが支配する これは敵だ。花を害する敵だ 「ゆっくりはこぶんだぜ!」 「おはなさん、ゆっくりたべられてね!むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 「だめだよ、れいむ!かってにたべちゃ!」 ドスとの口論の間にゆっくりと花が抜き取られ、食べれていく ゆうかはそれに気づくと口内のキノコを齧るとドスパークの準備に入る 「ゆっくりし『ゆっくり我慢してね!』ゆぶぅ!?」 ドスがゆうかの体を押しとめた 言っても聞かないゆうかがめんどくさくなり、このような強攻策に出たのだろう 「ゆ゛ゆ゛う゛!」 体が動かない。大きく重いドスの重量でゆうかの体はまったく身動きが取れなかった 口内にはドスパークのエネルギーが残っている 「ゆっくりしね!」 自分の乗っかかるドスに向けて発射した 『ゆゆ!ちょっと熱いよ!』 まりさの底部を黒焦げにしたゆうかのドスパーク しかしドスにはちょっと焦げ目を作る程度で終わったのだ 『本当にゆっくりできない子だね!お仕置きだよ!』 ドスはゆうかから離れると威力を抑えたたいあたりをゆうかにぶつける 体格の差があるゆうかとドスでは威力を抑えてもまるで人間に蹴られたようにぶっ飛んでいく 「ドスにさからうなんて…おお、おろかおろか」 「おはなさんをひとりじめするゆうかにはいいきみなんだぜ!」 「さすがドス!れいむにできないことをへいきにやってのける!そこにしびれるあこがれるぅ!」 数十分程時間が経っただろうか ドスはその間にゆうかに「お仕置き」を、チームは花を取っていく 花の下にいる埋もれたゆっくりはゆっくりに気づかないようだ 「ドス!おはなさんをぜんぶとったよ」 「ゆっくりすにもどるんだぜ!」 『ご苦労様!じゃあ、みんなでゆっくり帰ろうね!それとゆうかはちゃんと反省してね!』 ドスは大量の花とゆっくりを帽子に乗せるとゆっくりと洞窟に帰ろうとする 後に残されたのはぼろぼろになったゆうかとゆっくり達に荒らされた元花畑であった ゆうかの目には涙が浮かんでいた なんでこんな事になったんだろう 自分勝手に荒らすゆっくりを倒せず無様に返り討ちにされた その結果、大事に育てていた花は全て取られてしまった ゆうかの父も母もそうであった まだゆうかが幼い頃、ゆっくりの群れに両親の育てた花を荒らされ、数の暴力で強かった両親は殺されてしまった それからだ。ゆうかが極度にゆっくり嫌いになったのは ゆっくりをゆっくりできなくしてやる拷問に磨き上げ、ゆうかはその快楽に酔っていた 自分と両親をゆっくりできなくしてやったゆっくりをこの手でゆっくりできなくする ゆうかはだんだんと意識が薄れていった 脳裏に廻るは大好きな両親と生き別れになった姉 ゆうかの最後は「ゆっくり」する事無く、この世を去っていった (おわり) 今まで書いたもの のうかりんランド①、② ぺにぺに饅頭 あとがき 肉まんあんまん姉妹を書くと言いながらなに別のを書いてるの?馬鹿なの?死ぬの?作者は ごめんね、まじでごめんね 次回こそ書いてみせるよ! ここから↓は「ドスの行いにストレスでマッハ」な方のおまけです ゆうかが息を引き取って数分後、黒い翼を持つゆっくりがそれに近づいた 「…!なるほど、これは…」 そのゆっくりはゆっくり嫌いで有名な体つきのきめぇ丸だ 小ばかした顔にシェイクをしてゆっくりをゆっくりしてやらないきめぇ丸だがその顔は怒りに燃えていた きめぇ丸はゆうかが好きだった。それは愛しているという感情ではなく、友達という感覚に近いだろう ゆっくりをゆっくりできなくさせるその巧みにきめぇ丸はゆうかを尊敬してる部分があった 「いったい誰が…」 きめぇ丸は辺りを見回す 犯人は害虫饅頭であるゆっくりで確定してるきめぇ丸 だがゆっくりはそこらにいて犯人の特定は難しい しかし 「おお、ぶようじんぶようじん」 それは足跡だ 大きな袋で地面を擦りながら移動したそれはドスサイズだと判る 「おお、かたきうちかたきうち」 きめぇ丸はゆうかを抱きかかえると空高く飛ぶ 全ては友のため、害虫駆除をしなければ満足に逝けないだろう きめぇ丸の翼が羽ばたくとドスのいる住処に飛んでいった ゆうかがドスに襲撃されて三日の日が流れた ドスの群れでは食料不足になっていた ゆうかの花を食いつぶした挙句、またもや赤ちゃんを増やしたのだ 『ゆぅ…もう足りないよ』 「ドス!ごはんがないちちびちゃんがげんきでないんだぜ!」 「ごはんがほしいよ!れいむのおなかがぺこぺこだよ!」 もうドスの群れの周辺には食べられそうなのはほとんどない 増やして食べて増やして食べての結果である 全てはドスの決断力の無さが起きたことであった 『ゅぅ…人間さんに食料を分けてもらいにいくよ』 群れに衝撃が走る あれだけ人間は関わるべきでないと教えていたドスが人間に食料を分けてくると言ったのだ 「ドス!ドスはにんげんさんがゆっくりできないっていったよ!」 「そうだぜ!わざわざきけんをおかすひつようはないぜ!」 『でも、このままじゃ食べ物が足りないよ。大丈夫!人間さんも分かってくれるよ!!』 「ほう、ナニが分かってくれるんだ、糞饅頭」 自信たっぷりの答えに質問する声がした ゆっくり達は声のしたほうに振り向く そこには… 「に、に、にんげんだあぁぁぁ!」 人間がいた。しかし、それは唯の人間ではない ゆっくりを虐待し、それを生きがいとする男 その名も「虐待お兄さん」であった 「おにーしゃん、ゆっきゅりできゅりゅ?」 「おにーさん、ゆっくりしていってね!」 そして人間の怖さを知らぬ赤ゆっくりと子ゆっくりが近づいていく 人間が巣に来るのは予想外だったが子供達の可愛さに人間もメロメロだ 親ゆっくりは真剣にそう思っている。しかし、ドスは違った 『赤ちゃん、ゆっくりにげ』 「おらぁ!」ぶちゅべちゃぐちゅ お兄さんは踏み潰した。躊躇いも無く、踏み潰されたそれはただの饅頭となった 「ゆ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!あかちゃんがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「ゆ゛ヴぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!な゛んでづぶぢじゃんの゛ぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」 「んー、いい叫びだ。だがまだ足りないなぁ…」 お兄さんはいい感触のする赤ちゃんを踏み潰し、それを叫び、悲しむゆっくりに大変すっきりとしている しかしまだ足りない。極限まで虐待してからこそ満足できるのだ 『ゆ゛ゆ゛ゆ゛!お兄さん!赤ちゃんを殺した罪は重いよ!一人で来たのが間違いだったね!!ゆっくりし「別に一人じゃねーぞ」』 言葉を遮るお兄さん 広いドスの部屋から続々と人間が入ってくる そう、それはきめぇ丸はドスのいる地図が書かれた手紙をゆっくり虐待をする者に適当にばら撒きまくったのだ 何の因果から「ドスを虐められると聞いてやってきました」と外の世界からやってきたお兄さんもいる 村一番の虐待お兄さんがいた 初心者の虐待お兄さんがいた 虐待の真髄を極めた虐待お兄さんがいた 外の世界からやってきた虐待お兄さんがいた ゆっくり虐めに目覚めた虐待妖怪がいた 虐待する事で快感を覚える虐待お姉さんがいた 傷だらけの虐待お兄さんがいた 服を着ていないHENTAIお兄さんがいた 足技で虐待する虐待お兄さんがいた そして─── ゆっくりを虐待する事を日常とする虐待お兄さんがいた 「「「「「「「「「「「ヒャア!虐待だぁ!!」」」」」」」」」」」 世界から集う虐待お兄さんの虐待 ドスを含むゆっくりの悲鳴はすぐに上がり、それが止まる事はなかった 「おぉ、ゆっくりゆっくり」 きめぇ丸はゆっくりの来ない眺めのいい場所でゆうかを埋葬した そこには一輪の花が咲かせている 「おぉ、きれいきれい」 それはとても綺麗だった きめぇ丸は細い目で花を見つめると顔を上げ、空に飛び上がる。何処かに飛んでいった 姿がだんだん見えなくなるきめぇ丸に花は静かにきめぇ丸を見守っているように見えた (おわり) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1914.html
※このSSはゆっくりが酷い目に合います。なお虐待描写は薄めになっております 『ゆっくり競泳』 夏 日差し 暑い この条件から導きだされる田舎暮らしの考えは只一つ。川に涼みに行く とりあえず準備でもするかな おおあついあつい。そんな声が聞こえるあぜ道を虫取り少年のような格好で歩く。ちなみに俺は青年だ あの森の中央には平野があり目的地の清流の川が流れている。あともう少しというところだろう 実は涼みのついでにもう一つ目的がある。あの川では苔も良く育つため鮎が住み着いているのだ この時期なら塩焼きも良いが天ぷらにも出来る。そのために俺はわざわざ重たいテンプラセットを担いで行く そう思うと気持ちがはやる。俺は木漏れ日の中で足どりを速めた 川について俺は軽くため息をついた どうやら俺以外に人の姿は見当たらない。さっそく川岸に腰を下ろし鮎釣りの準備をする しかし鮎の影が少ない気がする。まぁこんな年もあるのだろうと特に気にも留めず釣りを始めた 釣果はまぁまぁといった所だ。これだけ有れば十分だろう そして一度川から離れて荷物置き場へ行くと後ろからけたたましい叫び声が響いてきた 「ゆぐう゛っ!お゛お゛れ゛る゛う゛う゛う゛う゛!!!!!!」 「まり゛ざがあ゛あ゛あ゛あ゛!だれ゛か゛だす゛けでえ゛え゛え゛!!!」 なんだこいつらは?見れば一匹のゆっくりまりさが帽子を船代わりにして川に浮かんでいる。だたし岩に引っ掛っており動けないらしい その岩には俺が捕まえた鮎を入れたバケツが繋がってる。ははあんなるほど。コイツら俺の鮎を横取りしようとしたのか 更に見たところまりさの帽子は半分沈みかけている。岩にぶつかった所為で帽子が曲がりそこから水が流れ込んでいる ちなみに連れとみえるれいむはただ見てるだけだ。枝でも使えば届く距離だろうに とにかく俺はバケツへと近づいていく 「ゆ゛!?おじさん!はや゛くま゛り゛さ゛をたす゛けて゛あ゛げてね゛!!!」 「ありがとうおじさん!かわいいまりさをたすけてくれるんだね!ゆっくりはやくするんだぜ!!!」 「おいれいむ。なぜまりさは川にはいったんだ?」 「ゆ?そんなのいいからはやくまりさをたすけてね!ぷんぷん!!!」 「ブブー!残念なお知らせがあります。お兄さんはれいむが答えてくれないのでまりさを助けてあげられません」 すると間をいれずにまりさが答えた 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛!?おにいさん!まりさはみずあびにきたんだぜ!」 「俺はれいむに聞いてるんだ。おいれいむ、まりさが死んでもいいのか?ちなみに嘘だったらお前も川にいれるからな」 「ゆ゛う゛う゛う゛………。ま、まりさはみずあびにきたんだよ!うそじゃないよ!おさかなさんなんてしらない!!!」 誰も魚なんて言ってないがな。まぁ最初から分かってたのでとりあえずまりさの髪飾りに釣り針をつける そして川にダイブ!!!……の一歩手前で釣り竿を固定する 「ゆ~!おそらをとんでるみた……ゆ゛!?おじさん!すいめんにちかづけないでね!」 「なんでだよ?お前らは川に水浴び来たんだろう?だったら水に触れたって大丈夫だろ」 「っ!?」 ゆっくりまりさとれいむは所詮饅頭だ。皮だってメリケン粉を練った物だし水をかければすぐにふやける この前子供達が水鉄砲でゆっくりを追いかけまわしていたからその事は良く知ってる さぁどうするかな? するとしばらくしてまりさが口を開いた 「おにいさん!まりさはやめようっていったんだぜ!でもれいむがまりさをおどしてさかなをとりにいかせたんだぜ!!!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛???どお゛じでそ゛んなごどいう゛の゛!!!」 「なるほど。ではまりさは悪くなくてこの糞饅頭のれいむが諸悪の根源なんだね?」 「ゆっ!そうだよ!こんなくそれいむはまりさのともだちなんかじゃないんだぜ!おにいさんはやくまりさをたすけてね!」 もはやれいむはあまりのショックに餡子が追いつかず黙って震えている。何でこんな奴が野生で生きれるんだか不思議君もびっくりだ 俺はまりさを陸に揚げながらそう思った。案の定まりさはニヤけた顔でれいむを罵倒している 「じゃあまりさはおうちにかえるかられいむはそこでゆっくりしんでね!」 「……ま、人間様を舐めるなよってね」と呟く俺はまりさを抱えた 「ゆっ?おにいさん!まりさはおうちにかえるんだよ!はやくはなしてね!」 「何言ってるんだい。まりさの大事な帽子がビチャビチャじゃないか。それだと腐ってしまうぞ。どうだい、お兄さんのおうちでゆっくりしないか?」 「ゆゆゆ!そうだね、おにいさんのおうちでゆっくりしてあげるね!」 「じゃあこのわるいれいむはどうしようか?」 「くそまんじゅうのびっちれいむはいっしょうそこでゆっくりしていってね!」 「そうだな。それじゃあいっしょに帰るか!まりさ!」 そうして俺は自宅へと向うことにした。その間まりさはずっとニヤニヤしてれいむの事を罵倒し俺は適当に相槌を打っていた 俺の背中のバッグは歪に膨れて震えていたがまりさはそんなこと気にも留めなかった (そういや結局テンプラセット使わなかったなぁ。まぁ家で塩焼きにするか) おおゆうやけゆうやけ。そんな声を聞きながら俺は帰途についた ドアを開けて家に入ると……なぜかゆっくりの声が聞こえた。家の中からだ 抱えているまりさをソファーに置いて待たせておくと台所へ向う。それはもう床が泥と何かでドロドロだった 「ゆっ、おじさん!ここはまりさのおうちだぜぇ!にんげんははやくでていくんだぜぇ!」 無言で捕獲and透明箱行き。そのまま居間に戻った 「おにいさん!そのまりさはなんなんだぜ?」 「これはね、悪いまりさなんだ。だからお兄さんがこうやって閉じ込めてるんだ。まりさはそんな悪いゆっくりじゃないよね!」 「ゆっ!そうだぜ!あんなくそれいむとはちがうんだぜ!」 (以下、川で会ったまりさはまりさA、この家に入ったまりさはまりさBと表記する) 「よしまりさA、お兄さんと晩飯にしようか!」 「そうだね!はやくゆっくりとごはんもってきてね!」 「おじさん!まりさBにもごはんたべさせるんだぜ!あとはこからゆっくりだすんだぜ!」 雑音は気にせず俺の晩飯と適当なおにぎりを作ってやる。そういや後で掃除しないとな 「よしまりさA、晩飯だぞ」 「ゆっ!おにいさんありがとう!」 「どお゛じでまりざBには゛ない゛のお゛お゛お゛!!!!!はや゛くし゛な゛い゛とゆっ゛く゛り゛ゆる゛さ゛な゛い゛がらね゛え゛え゛え゛!!!!! 「おお許さないだってさ、怖い怖い。飯は美味い美味い」 「そうだねおにいさん、こわいこわい」 「ゆぐう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!???」 「ゆっくりできないまりさBはそこでくやしがってるといいよ!ハフハフッ、めっちゃうめぇ!」 「ゆぬydfじおdfんvgdffgfニコウザdfくぁw★!?’&・1」 まりさBは箱を涎か汗か涙でグチャグチャに汚して何か叫んでいる。もちろん内側だけ汚れているので無駄なのだが そうやって俺とまりさAはまりさBを肴にしてれいむの事などを話しながら晩飯を終え、その日を終えた これが最後にゆっくりできる夜だとも知らずに…… 翌日、俺は起床すると玄関の棚を開けて食べ物をほり込んでやった そしてまりさA、Bを起こして朝食を開始する。やはり昨晩のようにまりさBを肴に(ry 「おなかいっぱいだなまりさA!じゃあお兄さんといっしょに遊びにいくか!」 「ゆ?まりさAはゆっくりするよ!しばらくまりさのおうちでゆっくりするね!」 一晩でおうち宣言である。しかし此処はなんとしても川に連れていかねばならない こっそりとまりさAに耳打ちする (あのわるいまりさBを処刑するんだよ!まりさAもいっしょに見たくないかい?) 「ゆゆっ!?おじさんあたまいいね!まりさもいっしょにつれていってね!」 大声で返事するまりさA。もはや昨日の礼など覚えてないようである。相変わらずニヤニヤしやがって フン、それももうすぐお終いだ おおいなかいなか、という声を聞きながら俺は川へと向う 昨日と違うのはまりさA,Bの同行と背中に入っている中身である 結局まりさAはまりさBとれいむの悪口ばかりを得意げに言いながら満足げに顔を反らせていた どうしてここまでブチ殺したくなるんだろう。稗田さんはその道のプロらしいが体が弱いとも聞く。不思議なものだ 今度たずねてみようか。土産は赤ちゃんゆっくりでいいだろう おっと川が見えてきたな。俺は腰を下ろして準備にかかった まず川の向こう岸とこちらの岸に平行になるように3本ずつ杭を打つ。同じ岸の杭の幅は一定にする そして向こう岸に対応する杭同士を縄で結ぶ。これで川の流れと真横に分割されたコースが二つ出来た つまりは水が横に流れる競泳プールの様なものだ。ちなみに距離は7~8mぐらいでバサロマークは無い 「よしまりさA、B。今からお前らに競争してもらう」 「ゆ?まりさAはまりさBのしょけいをみにきたんだぜ!そんなことしたくないぜ!」 「あぁルールを言ってなかったな。ルールは簡単!早く向こう岸に着いたゆっくりの勝ち。負けたゆっくりは処刑だ」 「「っ!!!!!!」」 まりさAは驚きを隠せないようだ。一方のまりさBは急な話だが、それでも少し希望が出てきたので目に光が戻った 「おじさん!まりさAはそんなことにつきあってられないよ!ゆっくりおうちにかえるね!」 「おいおいまりさA、お前が負ける訳ないだろ?相手は昨日からロクにメシをくってないんだぜ?楽勝だよ それにもしお前が勝ったらお菓子も沢山あげるよ」 「ゆっ!?そうだね!らくしょうだね!あとでおかしちょうだいね!」 「おうおう、頑張ってくれよ」 『此処で選手の確認をしましょう。こんにちは、実況のスイミング喜多です。 まずは1コースのまりさA選手。かなり余裕の表情です。確かにお肌のコンディングはばっちしでしょう。 一方の2コース、まりさB選手。体力に不安がありますが命が掛かった勝負、負ける訳にはいかない!そんな熱い心が伝わります。 さぁもうすぐ始まります第一回ユックリピックin幻想郷、水泳の部。勝利の栄光は誰の手に! それではここで審判長からの言葉です』 「えー今回のユックリピック競艇の部は全幻想郷水泳連盟の規則に乗っ取って行ないます。 今大会ではフォルススタートは即失格となりますので十分に注意するようにしてください。なお応援について(ry」 「いみわかんないよ!さっさとはじめてね!」 「そうだよ!はやくはじめてね!ぷんぷん!」 「そうだな。俺も一人じゃ疲れてきたよ。じゃあ準備はいいか?よぅい、セイッ!」←掛け声 ザァッ!スタートダッシュで先陣をきったのはまりさA、帽子を少し前に傾けて必死に枝で漕いでいる まりさBはやや遅れ気味ながらもまりさAの後ろにしがみ付いており両者の距離は縮まらない しかしまりさAが横に流されて進行方向が斜めになってしまった。その隙を逃さずまりさBは涎と汗と涙でグチャグチャになりながら漕ぐ だが急に力んだまりさBは相当体力を消耗したのかペースが落ちてきた。もう残り4分の3だが顔が半分死んでいる その間にもまりさAは進んで行く。やった、まりさAのかちだ。あのまりさBはゆっくりしんでね。そう確信して向こう岸へタッt―――― 「まりさ!ゆっぐりじでいってね!」 「ゆっくりしていってね!」 まりさAは向こう岸から聞こえたゆっくりの声に反応し、口を開けてしまった 口から落ちた枝は横に流れてゆき、まりさも横に流されるが体が縄に引っ掛りゴール前10cmで静止する 悲しいかな、枝は川に浮いてはいるが縄は水面よりも高い位置に張ってあるためそのまま下流へ流れて行く そして進む手段の無いまりさAを尻目にまりさBはゴールしてしまった そのとき見えた向こう岸には、あのれいむが居た。昨日死んだはずの、糞れいむが見えた 「どお゛じであ゛ん゛な゛ごどいう゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!ぐぞれ゛い゛ぶの゛ぐぜに゛い゛い゛い゛!!!!!!!!」 「はいまりさAの負けー。ざんねんでしたー処刑執行ー」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛な゛ん゛でな゛ん゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!」 「なんでってお前負けたじゃん。ちなみに応援はOKだからなんの違反もないしな」 「あんなひどいこといったまりさAはさっさとくるしんでゆっくりしんでね!おにいさんがゆっくりたすけてくれたよ!」 そうなのだ。実は昨日れいむをこっそりカバンにつめて持って帰ったのである 帰宅後に玄関の下駄箱に入れてエサをやりながら待たせていた。もちろんその間にまりさAの罵倒は丸聞こえである 当然まりさAへの怒りは溜まり今にも襲い掛かりそうだったのを見て俺が提案したのである まりさAを負けさせるためにゴール直前でまりさAにだけ聞こえるように「ゆっくりしていってね!」と言ってくれと ゆっくりした結果がこれだよ! 「そうか、れいむは苦しませてゆっくり殺したいのか。よし、こうしよう」 俺は未だに浮いているまりさAの帽子に縄をくくりつけて川の岩に固定し、放置した そしてまりさB、れいむの二匹を連れて帰宅した。そのときに後ろから声が聞こえたが気にしなかった あれから一週間して俺はまりさBとれいむで子供を作らせて生まれると同時にかっぱらい、親二匹は畑の肥やしにした その赤ゆっくりを手土産として、俺は稗田のお嬢さんの家にたずねに行くのだ どんな反応をしてくれるのだろうか。少し期待しながら俺は相変わらずのあぜ道を歩くのである (終) 初投稿の喜多です。本名じゃないです SSどうだったでしょうか?虐待の面で弱いかな 次はもうちょっと読みやすい文章にしたい そういえば、実は競泳じゃなくて競艇なんだよね オマケ~まりさAのその後~ まりさA「だれ゛がだす゛け゛でよお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!か゛わ゛はこ゛わい゛よお゛お゛お゛お゛!!!!!!!」 れみりゃ「れみ★りあ☆うー♪たべちゃうどぉ~。うーうーッ!?うぎゃあああ!!!ざくや゛ー!ざぐグボッ!!!」 まりさA「コイツ……体付きの癖に川で溺れやがったぞっ!?ゆっくり襲った結果がこれだよ!」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1853.html
ゆっくりの掃き溜め。 そこは奇形ゆっくりや人間に虐待され五体(?)満足でなくなったゆっくり達が唯一生きられる場所。 もともとはとあるゆっくりの群れが住んでいたのだが餌となるものを採り尽くしてしまったため群れが別の場所に移ったのだ。 ろくな食料も無く近場に水場も無い。 しかもここは外敵となる獣や大型の鳥が多く生息する。 そんな場所のため普通のゆっくりは近づこうともしない。 迫害されたゆっくり達が暮らしていける場所はそんな所しかなかったのだ。 幸い巣穴は元の持ち主であったゆっくりの群れたちが大量に掘っていたため多数存在した。 自らの巣穴を掘る力すらない彼女達が何とか生きて…そして数日、数十日のうちに死んでいく環境が存在していた。 「ゆぅ!ゆぅ!」 いつものように複数人分の餌を採りに行っていき集落へ帰って来たれいむ。 彼女はただ飾りを失っただけというこの集落ではもっともましな状態だった。 しかし彼女は食事すらできず苦しむ仲間の姿を我慢できなかったのだ。 気づけば動けぬ仲間達のために餌を採ってきていた。 だが自分に可能な限界の量の食料を採ってなお足りなかった。 朝、日が昇ってすぐに餌を採りに行き、日が暮れてようやく巣に帰り着く。 そんな生活が一月ほど続いていた。 しかしもともと餌は少なく外敵も多い場所。 ゆっくりには採れない大型の果実が多くありそれを餌とする獣が多くいる場所なのだ。 獣に襲われ逃げ帰ることもしばしばだった。 実際同じ志を持った仲間達はその多くが命を落とし、多くが罪悪感を持ちながらも諦め自分の分の餌だけを探していった。 (こんなところではおわれないよ…!しんでいったみんなのぶんまでがんばるよ!) そんな決意を持ってこのれいむは今日も狩を続けていた。 「む、こんなところにゆっくりが?」 そこに突然現れたのは全身を白い服に包んだ人間の青年だった。 「ゆ?おじいさんだあれ?」 れいむのいうとおり青年と言うにはその人間はあまりにも疲弊していた。 頬は痩せこけ髪は白くその表情からはあまりにも生気が無い。 まさしくその外見は老人のそれに近かった。 「私は旅の者だよ。ここは君達の集落かい?見たところ皆あまりゆっくりしていないようだが…」 「ゆぅ…みんなびょうきやけがをおってるの」 れいむはこの青年にこの集落の事情を話した。 どの群れも自分たちを受け入れてくれないこと。 ここがそんなゆっくり達が集まった場所であること。 採れる食料が限界に来ていること。 青年は黙ってそれを聞いていたがやがて口を開いた。 「よし、私に任せなさい。」 そして奇跡が始まった。 青年が足の焼けて動けないゆっくりに触れればそのゆっくりは元気に跳ね回り始めた。 生まれつき目が見えないゆっくりに触れればその目が開いた。 また、青年は時折集落を離れるとゆっくり達が取れない果物を大量に採ってきた。 まさに奇跡がそこにあった。 いつしかこの集落は「奇跡のゆっくりプレイス」と呼ばれゆっくり達に広まった。 そのうわさを聞きつけ多くの迫害されていたゆっくり達が集まった。 集落を襲おうとするゲスなゆっくり達もいたが人間でもとりわけ体の強い青年の力には到底及ばず撃退された。 迫害されていたゆっくり達の奇跡がそこにあった。 彼女たちの本物のゆっくりプレイスが確かにそこにあったのだ。 ある、暑い日。 いつものようにその集落のうわさを聞きつけたとあるゆっくりまりさが青年の前に寝かされていた。 「ゆ!まりさはあしがわるいんだよ!さっさとなおしてね!びょうにんはいたわるものだよ!」 「ふむふむ、そうか」 青年はゆっくりのふざけた態度にまったく不快感を示さずにその言葉を受け入れた。 目の前のゆっくりは確かに足が悪いが少しすりむいた程度のものだ。 正直青年が手を出すまでも無い。しかし、 「わかった、俺が直してやろう!」 「ゆ!ものわかりがいいじじはゆっくりしていいよ!ゆっくりしないでさっさとなおしてね!」 「まあそう焦るな、この足を直すゆっくり秘孔は確かここだ!」 ドス! 「ゆがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!いだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!!!!!!!」 「ん?間違ったかな?」 「ゆ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っあ゛っあ゛ゆ゛びでば!!!!!!」 ボン!!! 盛大な音を立ててまりさは爆発した。 「ふむ、ここも違ったか。だがここはここで面白い。」 そうメモを取りながら青年はつぶやいたのだ。 「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!ゆ゛っぐりでぎな゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!」 「や゛べでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!い゛た゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!」 「ゆ゛べがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あぶびら゛!!!」 ゆっくり達の地獄がそこにあった。 青年が一度ゆっくりに触れればそのゆっくりは苦しみながら死んでいった。 あるものは一日中死ぬような痛みに泣き続け干からびた。 あるものは餡子を自分の意思とは関係なく死ぬまではき続けた。 あるものは交尾もしていないのににんっしんっし無数の茎を生やし絶命した。 あるものは全身から液状化した餡子を激痛と共に噴出し続け死んだ。 「おにいさん!これはどういうことなの!?」 青年が集落に来て最初に会ったれいむが彼に詰め寄った。 今の集落の異変は間違いなく彼によるものだ。 いつの間にかおじいさんからおにいさん呼び名を変えた彼に事情を話してもらわなくてはならない。 彼女の集落内の饅頭にしては賢い頭は誰から見ても明らかな犯人をゆっくりでは唯一突き止めていた。 「おお!お前か!探していたんだぞ!」 そんなれいむの疑問を一切無視し青年はれいむを抱きかかえた。 「飾りこそ無いが肉体はゆっくり一倍健康かつ強靭!お前は最高の木偶になる!」 「な、なにいってるのおにいさん!ゆっくりしないでせつめいしてね!」 そんなれいむの叫びを一切無視し彼女を診察台の上におくと、彼はいきなり指を突き入れた。 ドス! 「ゆぎっ゛!!!」 いきなりの激痛に短く声が漏れる。 れいむは抗議の声を上げようと再び口を開いた、しかし 「っ!!!!!!っ!!!!!」 口から声が出なかったのだ。 それを見た青年は満足げに言った。 「やはり今のゆっくり秘孔は声を上げられなくなる秘孔だったのか!感謝するぞ! お前のおかげで俺様の研究はまた一歩完成に近づいた!」 れいむには分からない。 なぜ自分がしゃべれないのか、この青年が自分に何をしたのか、なぜやさしいこの青年が集落をあんなことにしたのか。 ゆっくりの頭ではとても理解できない。 「さて、お前はもう用済みだな。この前発見した花火のように全身の餡子が爆発するゆっくり秘孔で葬ってやろう。 なあに、怖がることは無い。痛みを感じる暇すら無く一瞬で死ねる。」 ドス! 「!!!!!!」 診察室という名の研究室に爆音が響いた。 健康的な黒い髪を持つ青年の手の中でれいむはその派手にその生涯を閉じた。 かつて「奇跡のゆっくりプレイス」と呼ばれた集落はもうそこには無い。 そこにあるのはただ大量の、本当に大量のゆっくりの死骸のみ。 「ふう、時間はかかったが有意義な実験ができた。」 そう満足そうな顔でつぶやくのはこの集落に奇跡と地獄をもたらしたあの青年だ。 彼は元は加工所の研究者だった。 しかしゆっくり秘孔、ゆっくりの体に無数に存在する特殊な現象を引き起こす箇所の存在を発見し彼は変わった。 ゆっくり秘孔の実験と開発を繰り返すうちにそれに見入られ次々と、研究体以外の商品となるようなゆっくりをも殺した。 それが原因で彼は加工所をおわれたのだ。 職を失い研究環境を失った彼は浮浪者のように行く当ても無く森の中を彷徨った。 研究できないストレスで髪は白くなり栄養失中で頬がやせた。 そんな時発見したのがあのゆっくりの集落だった。 最初は治療の研究だけにしておこうと思っていた。 しかし彼のあふれる研究心は耐えられなかった、耐える気も無かった。 そうして生み出されたのが目の前の光景だ。 大量の餡子を前に、彼らに送る最後の言葉を彼はつぶやいた。 「俺の求めるゆっくり神拳はまだ遠い。」 彼は今日もどこかで自らが求める研究と拳法の完成めざしゆっくり達を付き続けている、かもしれない。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/685.html
そのちびれいむは、ずっと妹が欲しかった。 親れいむが病弱であり、植物的出産でありながら自分一人しか茎から生えなかったため、仲のいい姉妹が欲しかったのだ。 他のゆっくり家族に可愛いちびゆっくりがいるのを、いつもうらやましそうに眺めていた。 だから、親れいむがもう一匹の赤ちゃんを茎で生やしたとき、とても嬉しかった。 これで自分にも妹ができる。たくさんかわいがって、たくさんゆっくりさせてあげたい。 そう思って、毎日赤ちゃんに声をかけ、ほっぺをすりすりしてあげていたのだ。 だが、その希望は呆気なく潰えてしまった。 早すぎた出産。まだ妹れいむが生れ落ちる準備もできていないのに、親の体調が急変し、未熟なまま妹れいむはこの世に産み落とされた。 地面を力強く蹴って元気に跳ねるための体は、表皮がしっかり作られていないので立つことはおろか動くことすらできず、ただぶよぶよと体を揺らすだけ。 輝きを湛え、姉としての自分の姿を映してくれる筈だった瞳は、どこにも焦点を合わせることなく虚空を彷徨っている。 おねえちゃん、と甘えた声を出してくれるのを期待していた口からは、「ゆっくりしていってね!」も聞くことが出来ず、 イビツで壊れた鳴き声しか聞こえてこない。 自分の思い描いていたそれとあまりにかけ離れた妹の姿を見ながら、れいむはゆっくりと理解した。 この子は、ゆっくりできない子なんだと。そして、元気に自分の後をついてくることはこの先ずっとできやしないのだと。 エサをれいむから口移しで食べさせられるまま、壊れたレコード盤のように変わらない鳴き声を繰り返すだけの妹に、 ちびれいむは今日もひっそりと涙するのである。 挿絵:【未熟児ゆっくり.jpg】 ちびゆっくりの人です。 そろそろ自分のHNも決めていい頃かなと思ったり(`・ω・´) とりあえず『クラムボン』でお願いしますー。 クラムボンの著作物一覧 ゆっくり一家と俺の冬 上下 ゆっくりゃたまねぎ責め あとちびゆっくりシリーズもろもろ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/470.html
前編へ 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!」」」 真夏の太陽を天に抱いた森の中、ゆっくりたちの声が木霊する。 大人のゆっくりのものが一つと、赤ちゃんゆっくりのものがたくさん。 群生する草を掻き分けて、最近の幻想郷ではよく見かけられるようになった、ゆっくり家族の姿が現れた。 「ゆっゆっ、おひさまきもちいいね!」 「ゆっくりできるね!」 「あ、アリさんがいるよ!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 生まれてまだ間もないであろう、ミニトマト程度の大きさしかない赤ちゃんゆっくりたちは、元気にはしゃぎまわっている。 種類は全てゆっくり霊夢種であり、小さなリボンをはためかせて元気いっぱい飛び回る姿は人間の子供たちと左程変わりない。 そしてそんな微笑ましい光景を、後ろから優しい顔つきで見つめるゆっくりが一匹。 「あまり遠くに行かないでね!」 ゆっくり魔理沙だった。 バレーボール程度もある身体を揺らして、四方八方に行こうとする自らの子供たちに注意を向けている。 「おかあさん、アリさんいっしょにたべよ!」 「お母さんはだいじょうぶだよ! みんなで食べるといいよ!」 「わーい♪」 「ゆっくりたべるね!」 「おかあさんだいすき!」 列を成して歩くアリの集団を見つけた赤ちゃんゆっくりたちは、小さな舌を伸ばしてアリを食べ始める。 近くに湖が存在し、生き物がたくさん生息しているこの場所は、ゆっくりたちが過ごすには快適すぎるほどのゆっくりスポットだった。 幸せそうにアリを頬張る赤ちゃんゆっくりたちの姿を慈愛の表情で見つめるゆっくり魔理沙。 その左頬は、他のゆっくり魔理沙と比べて、ほんの少しだけ歪な形をしていた。 二週間前、人間の手によって失われ、そして再生した結果だった。 そう――このゆっくり魔理沙は、あの無礼な態度のせいで『お仕置き』されたゆっくりだった。 あの後、怪我による衰弱で意識不明の重態に陥っていたゆっくり魔理沙は、偶然通りがかったゆっくり霊夢に助けられた。 一週間の看病の末、餡子の大半を失っていた身体は万全とはいかないまでも回復。 お礼を兼ねての親愛の表現として身体を寄せ合って揺すり合い、ついムラムラしてそのまま性交に発展してしまった。 助けてくれたゆっくり霊夢は黒ずんで朽ちてしまったが、代わりに可愛い赤ちゃんがなんと七匹も生まれたのだった。 それからゆっくり魔理沙は母として、赤ちゃんたちを育てている。 右も左も分からぬ森の中での生活だったが、暮らし始めてみれば今まで暮らしていた場所より遙かに快適で、既に安住の地と化している。 あの男が言っていた野良犬やゆっくりれみりゃ、ゆっくりアリスの姿も見かけない。 ……あの男。 顔を思い出す度に、ゆっくり魔理沙の左頬がじくじくと痛み出す。 あの男には酷いことをされた。 ――しかし、あの男を怒らせるようなことを、自分は仕出かしてしまったのだ。 そう考えるゆっくり魔理沙。別に知能が上がったわけではなく、単にトラウマが生じているだけなのだが、本人はそのことに気付いていない。 ――今でも怒っているのだろうか。 あれ以来、人里には近付いていない。場所が分からないということもあるが、近付いてあの時と同じような目に合いたいとは、二度と思わなかった。 「おかあさん!」 思考に没頭していたせいか、ゆっくり魔理沙は自分の子供が目の前に来ていたことに気付かなかった。 慌てて思考を中段し、微笑みを作る。 「ゆっ、どうしたの?」 「みてみて、アリさん!」 赤ちゃんゆっくり霊夢が舌をべっと伸ばす。その先には、踏まれてぺしゃんこになったアリの死骸がくっついていた。 「えらいね! ちゃんととれたんだね!」 「ゆゆっ♪」 褒められたことが嬉しいのだろう、赤ちゃんゆっくり霊夢はその場で踊るように飛び回る。 その愛らしい姿を見て、ふと電撃のような閃きがゆっくり魔理沙の脳裏に浮かんだ。 この可愛い赤ちゃんたちを見れば、きっとあの男も許してくれるに違いない! それは人間からすれば何とも愚かな考えだったが、今のゆっくり魔理沙にとって天啓ともいえる閃きだった。 早速赤ちゃんたちを全員呼び集め、高らかに宣言する。 「今からお兄さんのおうちへしゅっぱつするよ!」 「ゆ?」 「おにいさんってだれ?」 「ゆっくりできるの?」 「とてもゆっくりできるよ! おいしい食べ物があるし、れいむたちよりも大きなれいむもいるよ!」 「ゆゆっ!?」 「いきたい!」 大はしゃぎする赤ちゃんゆっくりたち。「ゆっ♪」「ゆっ♪」と楽しげにその場で飛び跳ねている。 それが静まるのを待ってから、ゆっくり魔理沙は記憶を頼りに道を歩み始めた。 「それじゃ、ゆっくり行こうね!」 「「「ゆっくりいこうね!!!」」」 時は少し遡り、早朝。 俺は知人の美鈴さんから習った太極拳を練習していた。 別に拳法に目覚めたわけではなく、ここのところ働き詰めだったので、健康のためにやっているだけだ。 ゆっくり魔理沙に『お仕置き』してから一週間くらい経ったころだろうか、俺の勤め先でちょっとしたトラブルが生じた。 それ自体は解決したのだが、それの尻拭いのために俺や同僚たちは朝から深夜までずっと駆り出され、今日まで一週間ずっと働きっぱなしだったのだ。 おかげでゆっくり霊夢には寂しい思いをさせてしまった。こういうとき、畑仕事をしている人が羨ましいと思ったりもする。 だけどまぁ、五年前に外の世界から迷い込んできた外来人である俺に土地なんてあるはずもなく、こうして家を持てただけでも大したものなのだろう。 「……ゆ?」 ゆっくり霊夢が眠りから目覚めたようだ。きょろきょろ周囲を見渡し、俺と目が合うや否や、 「ゆっくりしていってね!」 とお決まりの挨拶。 うぅん、相変わらずぷりちーなナマモノだ。 頬ずりしたくなる衝動をグッと堪えて、朝食の準備に取り掛かる。 その間ゆっくり霊夢はずりずりと腹ばいで俺の足元に近付き、ずっと身体を摺り寄せていた。 普段こいつが起きる前に家を出ていたので、久しぶりのスキンシップが取りたいのだろうか。 萌え死ぬ。 足の親指で頬のあたりをくすぐってやりながら、てきぱきと料理を作る。 外の世界のガスコンロと比べて竈は使い辛い(そもそも使ったことが無かった)が、今ではすっかり慣れたものだ。 今日は夕飯にも再利用出来るシチューを作る。 器に注ぎ、おひたしに鰹節を振りかけて醤油をかけた皿と丁度炊き上がったお米を並べて完成。 テーブルの上に乗せ、少量を別の皿によそうと、ゆっくり霊夢が食べやすいように床に置いた。 「いただきます」 「ゆっくりいただくね!」 ゆっくり霊夢は舌を器用に使い、零さず綺麗にご飯を平らげる。うーん、美しい。 おっと、感心してないで俺も早く食べなくてはな。 外の世界にいた頃と比べてずいぶん質素になった朝食を手早く食べ終え、皿を水の入った桶につけておく。帰ったら洗おう。 「じゃあ、行ってくる。今日は通常業務だからいつもの時間に帰れるよ」 「ゆっ、本当!?」 「ああ。それに明日はお休みも貰っている。一緒に遊ぼうな」 「ゆっくり待ってるね!」 ゆっくり霊夢に見送られながら、俺は家の扉を閉めようとして―― ごしゃん。 「……」 忙しくて修理する暇のなかった扉が、ついにご臨終なされたようだった。 なんか変な方向に曲がっており、動かそうとしてもビクともしない。 どうしよう、時間をかければ直せそうではあるが、そうすると仕事の開始時間に間に合わない。 扉は中途半端に開いたままだ。別に泥棒に盗られて困る貴重品はないが、野犬やゆっくりたちが入り込んでくる可能性もある。 仕方無いので、雨漏りの修理用に何本かストックしてある木の板を裏から持ってきて、扉の前に置いた。 あとは野犬の目の高さくらいの位置にいらなくなった新聞紙を米を糊代わりにしてくっつける。 突撃されたらすぐ剥がれてしまうが、多少の目眩ましにはなるだろう。 「いいか、知らない人が来ても追い返すんだぞ。お前のリボンにつけたペット証があれば、誰もお前を傷付けないからな」 「わかったよ!」 ちょっと心配だったが、仕事はしないといけない。 俺は何度も振り返りつつ、家を後にした。 時間は過ぎて、三時を過ぎたころ。 ゆっくり霊夢が主人の作ってくれた手製の滑り台で遊んでいると、何処からか自分を呼ぶ声が聞こえた。 どうやら玄関の方かららしい。この家に来客は滅多に来ないので、ゆっくり霊夢は多少警戒しながら扉に近付いた。 「ゆっ、誰かいるの?」 「れいむ! まりさだよ!」 「ゆゆっ、まりさ!?」 聞こえた声は、懐かしい知人のものだった。 二週間前、たった一日だけ遊んだ友達。主人から家に帰ったと聞かされて残念な思いをした記憶が蘇る。 板と新聞紙の隙間から外を覗くと、確かに見覚えのあるゆっくり魔理沙の姿があった。 「どうしてここに?」 「遊びに来たよ! ゆっくりさせてね!」 「ゆゆっ! ゆっくりしていっ……ん……」 「……? れいむ、どうかしたの?」 ゆっくりしていってね、とお決まりの台詞が聞けると思ったゆっくり魔理沙は、訝しげな視線をゆっくり霊夢に送る。 ゆっくり霊夢を引き止めたのは、主人が出かける前に言った言葉だった。 『知らない人が来ても追い返すんだぞ』 何者かがこの家に来たのなら、自分は追い返さなければならない。 しかし…… 「ゆっくり入れてよ! れいむに見せたいこどもたちもいるんだよ!」 「ゆっ、子供!?」 ゆっくりとしての本能を刺激する単語に、ゆっくり霊夢はぴくりと反応して顔を上げた。 「そうだよ! みんな、れいむにあいさつするんだよ!」 ゆっくり魔理沙の言葉に、板の向こうから赤ちゃん特有の甲高い声が幾重にも折り重なって唱和された。 「ゆっくりしていってね!」 「おねえちゃん、おかおがみえないよ!」 「はやくいれてね!」 「そこはゆっくりできるところなの?」 「ゆっくりさせてね!」 ゆー、ゆーと甘い鳴き声。ゆっくり霊夢は理性と本能のせめぎ合いでおろおろする。 主人は、ゆっくり魔理沙たちが部屋に入ることを是としないだろう。 しかし、赤ちゃんたちを見たい衝動が心の内よりどんどん溢れてくる。 主人への忠節を取るか、自身の抑えがたい興味を優先させるか。 悩みに悩んで、ゆっくり霊夢が取った行動は、 「今、この板をどけるよ! ゆっくり下がってね!」 ゆっくり魔理沙たちは知らないゆっくりじゃないから大丈夫だという、後先を考えない愚者の選択だった。 「おねえちゃん!」 「ゆっくりしていくね!」 「ゆっ、ゆっ♪」 赤ちゃんゆっくりたちに纏わり付かれながら、ゆっくり霊夢は幸せだった。 加工所で生まれ、この家に引き取られてからずっと、ゆっくり霊夢は赤ちゃんというものを見たことがなかった。 ペット用のゆっくりは英才教育を受けるために誕生してすぐ親元から引き離され、ゆっくりブリーダーと呼ばれる人間の下で厳しい訓練を受けることになる。 だが、生まれたばかりの蜂が教わらなくても狩りの仕方を熟知しているように、種族の本能的な部分は親と子の愛情関係を完全に理解していた。 赤ちゃんゆっくりたちを見てゆっくり霊夢の中に浮かんでくる感情は、間違いなく『愛』と呼ばれるものだった。 「うわー、すごいね! ゆっくりできるものがたくさんあるよ!」 「みんなでゆっくりしようね!」 ゆっくり赤ちゃんたちは大はしゃぎで、家の中を飛び回っている。 特に目を引いたのは、主人がゆっくり霊夢のために作ってあげた手製の玩具の類だった。 滑り台にブランコ、蛙人形やシーソーなど、さながら小さな遊園地といった風情である。 赤ちゃんゆっくりたちは玩具に駆け寄ると、思う存分ゆっくりし始めた。 列を作り、順番に滑り台を滑り。 ブランコに乗って、どちらがより高い場所まで行けるか競い合い。 蛙人形に群がって、ゆっくりれみりゃ退治ごっこをして。 シーソーを使って、自分の身体が沈んだり持ち上がったりする感覚を楽しんだ。 生まれて一週間、森の中でこんな遊びをしたことはなかったのだろう。赤ちゃんゆっくりたちは終始はしゃぎっぱなしだった。 ゆっくり霊夢もそんな赤ちゃんたちに付き添うように遊んでいたのだが、 「ゆ~……ふぁ……」 急に眠気を感じ、ふらふらと壁にもたれかかってしまった。 今日までの一週間、ずっと帰りの遅い主人を待ち続け、早く寝ないで夜遅くまで待っていた結果がこれだった。 眠ってはいけないと思いつつ、意識が闇の中へと沈んでいく。 やがてくぅくぅと寝息を立て始めたのを、離れて赤ちゃんゆっくりたちを見守っていたゆっくり魔理沙が発見した。 「れいむ、れいむ?」 「ゆっ……くぅ……」 揺すっても起きない。 赤ちゃんゆっくりたちが、心配したかのように駆け寄って来る。 「おかあさん、おねえちゃんどうしたの?」 「つかれて眠っちゃってるだけだよ! しんぱいしないでゆっくり遊んでてね!」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢は起きないよう、小さな声で告げる。 だが赤ちゃんゆっくりたちは動かない。集まってきたのは、ゆっくり霊夢が心配だったからだけではないからだ。 「おかあさん、おなかすいたよ!」 「なにかたべさせてね!」 朝食の蟻を食べてから、この家に来るまでずっと移動中だったゆっくり魔理沙たちは、その間何も口に入れていなかった。 それに加えて、今激しい運動をしてきたばかりである。 空腹を訴えるのも当然の行動だった。 「ちょっと待ってね! お兄さんが帰ってこないと……ゆっ?」 言葉の途中で、ゆっくり魔理沙は鼻をひくつかせる。 漂ってくる、いい匂い。 食欲を促すその香りは、台所の竈の上に置いてある鍋のほうからしていた。 「あっちに、ご飯があるよ!」 ゆっくり魔理沙は竈のほうへと近付いた。 そこにはこの家の主人が今朝方作ったシチューの入った鍋がある。 だが、鍋はかなり高い位置に置かれており、普通は届く距離ではない。 ただ竈は角の部分が先に行くほど少しずつ丸みを帯びていく構造になっており、角の先端はゆっくりにとってただの坂と呼んでも差し支えない形状になっている。 あの部分まで飛ぶことが出来れば、鍋に届くかもしれなかった。 「いくよ!」 ゆっくり魔理沙は助走をつけ、竈の少し手前で思い切りジャンプした。 浮遊感。一瞬の空白の後、坂道の部分にギリギリ身体が届いた。 間髪入れず、もう一度ジャンプしようとする。 だが坂道での踏ん張りが効かずにバランスを崩し、そのまま床に落下してしまった。 「ゆぶっ!」 衝撃。口から餡子が少しはみ出る。 「おかあさーん!」 赤ちゃんゆっくりたちが心配して駆け寄ろうとするのを、ゆっくり魔理沙は静かに押し留めた。 「だ、大丈夫だよ! ゆっくりそこで見ててね!」 ゆっくり魔理沙は何事もなかったかのようにニッコリ笑うと、もう一度チャレンジするために距離を取る。 無論、痛くないわけではないが、それでも子供たちを心配させないために我慢しなくてはならない。 それは親になったゆっくりとしての本能だった。 「……ゆっ!」 気を落ち着かせ、もう一度トライ。タイミングを見計らって、竈の坂道へ一直線に跳躍する。 べしゃっ、と身体が押し付けられる感覚。その感覚を維持したまま、ゆっくり魔理沙はもう一度ジャンプした。 一瞬の緊張。果たして自分はどうなった? 答えは、身体に触れる床の感触で分かった。 ゆっくり魔理沙は、見事に竈の上に着地していたのだった。 「ゆっ! ゆっ!!」 「おかあさん、すごい!」 遙か下方で、赤ちゃんゆっくりたちがやんややんやの喝采を母親に送る。 その声に満足しながら、ゆっくり魔理沙は鍋に近付いた。 この鍋を持って床に降ろすのは、物理的に不可能だということくらいゆっくり魔理沙の知能でも分かった。 ならば、方法は一つしかない。 「ゆっくり落ちていってね!」 体当たり。がん、という衝撃と共に鍋の位置が少しずれる。 もう一度アタック。ずず、ずず……と少しずつ鍋がぐらつき、そして…… がしゃーーーん!!! 豪快な音を立てて、鍋が竈から転がり落ちた。 床にぶちまけられるシチュー。掃除するのにかなり苦労することになるだろうが、無論ゆっくりたちはそんなこと知ったことではない。 赤ちゃんゆっくりたちは歓声を上げてシチューに群がり、ぱくぱく食べ始める。 「ゆっゆっ、つめたいけどおいしいね!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 「うっめ!!! メッチャうっめこれ!!!」 その様子を幸せそうに眺めていたゆっくり魔理沙は、床に水の入った桶が置いてあるのを発見した。 後で皿を洗うために浸けていたものだが、ゆっくり魔理沙にとってその桶は飲み水にしか見えなかった。 「みんな、お水もあるよ!」 地面に慎重に下りると、ゆっくり魔理沙は躊躇無く桶も引っくり返す。 水が一面に溢れ出し、勢いよく流れ出た皿は地面を擦って何筋もの傷を付けた。 「ゆゆっ、ちべたーい!」 「おみず、きもちいいね!」 「ごくごく、おいしーい♪」 赤ちゃんゆっくりたちは大はしゃぎ。風呂代わりに水浴びしたりするゆっくりまで現れる。 皆にとって、ここは最高にゆっくり出来る環境だった。 「……ゆっ!? みんな、何してるの!?」 と。 先程鍋を落とした音で目を覚ましたゆっくり霊夢は、台所の惨状を見て驚愕の声を上げた。 「あ、れいむ!」 ゆっくり魔理沙はぴょんぴょん飛び跳ね、フリーズしているゆっくり霊夢に近寄る。 そしていかにも自分は幸福です、というような顔で、 「おにいさんがまりさたちのために用意してくれたばんごはん、美味しいね!」 「……」 ゆっくり霊夢は口をぱくぱくさせるだけで反応しない。 「……? どうしたの、れいむ?」 不審そうな表情を浮かべるゆっくり魔理沙。気付いた赤ちゃんゆっくりたちも二匹の周囲に駆け寄った。 「おねえちゃん、どうしたの?」 「ゆっくりしていってね!」 「おねえちゃんのぶんもまだあるよ!」 悪意のない赤ちゃんゆっくりたちの言葉。 ゆっくり霊夢は何とか餡子の底から声を絞り出そうとして、 「ゆっくり霊夢っ!!!」 叫び声と、ぶち壊す勢いで開けられた扉の音にびくりと身体を硬直させた。 それは、ゆっくりが進入しないように置いておいた板が外れているのを発見し、慌てて帰宅した主人の声だった。 「ゆっ……ゆっ!?」 これはマズい、とゆっくり霊夢は思った。 何がマズいのかは分からなかったが、とにかく本能的な危険をゆっくり霊夢は感じていた。 どたどたという足音、そして、 「ゆっくりれいっ……む……」 惨状を見つけてしまう。 目を見開き、硬直する主人。 ゆっくり霊夢は固まったまま反応出来ない。 「……ゆっ!」 だが、大きな声に少し驚いたゆっくり魔理沙は、自分がここに来た目的を思い出した。 「みんな、来て!」 「ゆっ?」 「おかあさん、どうしたの?」 突然闖入してきた初めて見る人間の姿を興味津々に眺めていた赤ちゃんゆっくりたちは、母の言葉を受けてゆっくり魔理沙の周囲に集まる。 「みんな、お兄さんに『挨拶』するんだよ!」 「「「ゆっ!!!」」」 朝、ここに来る道中で母に教わった『挨拶』。 赤ちゃんゆっくりたちはぽかんと口を開けっぱなしの男に向かって、精一杯の愛らしい顔で、 「「「ゆっくりしていくね!」」」 言った。 ゆっくり魔理沙は順繰りに赤ちゃんたちを見渡し、 「お兄さん、この前はごめんね! 赤ちゃんたちをとくべつにかわいがっていいから許してね!」 そして、 「だから、みんなでここに住まわせてね!」 その日、ゆっくり霊夢はゆっくりれみりゃやゆっくりフランなど足元にも及ばない恐怖を味わった。 それはいつかの『お仕置き』すらも凌駕する、圧倒的なまでの修羅の形相だった。 「おにいさん、ここからだして!」 「おなかすいたよ!」 「ここじゃゆっくりできないよ、おうちかえる!」 赤ちゃんゆっくりたちの声。 俺はいらついた風を装い、ゆっくりたちを閉じ込めた透明の箱を蹴り上げる。 「五月蝿い、殺されないだけありがたく思え!!!」 「ゆゆっ!!?」 衝撃と振動。 赤ちゃんゆっくりたちは怯えて隅に固まり、震えながら泣き出してしまった。 「やめてね! 赤ちゃんたちに酷いことしないでね!!」 と、こっちはゆっくり魔理沙。 赤ちゃんゆっくりたちを入れた箱とは別の小さな透明の箱に詰められ、ずいぶんと苦しそうだ。 子供たちを庇おうとするその姿勢は、いつかの自分勝手な姿からは想像出来なくて少し吃驚する。 「お兄さん、まりさたちを許してあげて!」 更に別の箱、こちらは少し空間のゆとりがある透明の箱の中で、ゆっくりれいむは俺に温情を訴えかける。 ゆっくり魔理沙たちを家の中に入れてしまった罪で閉じ込められてなお、友達の安否を気遣うとは……流石我がペット。 ぶっちゃけた話、俺は別にそこまで怒り心頭というわけではなかったりする。 確かにあの惨状を目にした瞬間、ちょっと怒りの沸騰点が限界を超えかけた。 でもそこを鋼の精神でぐっと堪え、ゆっくりたちを閉じ込めるだけに留めている。 何故殺さなかったのか? 勿論『殺害』という直接的な攻撃を俺が嫌っているというのもある。 だがそれ以上に、 「ほーれほれ」 「ゆゆっ!? お、おかあさーん!」 「ゆっくりやめてね! 赤ちゃんを放してね!!!」 こいつらの泣き叫ぶ声と必死の表情が、最高に俺の心を満たしてくれる。 殺してしまったら、この愉悦は味わうことは出来ない。 自分の唇がすごい勢いでひん曲がっているのを感じる。 蓋を少し開き、赤ちゃんゆっくりの一匹を掴み上げた。 ああ、ゆっくり魔理沙の懸命な顔……そそる。 「しかしぷにぷにしてんなー、こいつ」 掌に乗せた赤ちゃんゆっくりの頬を突く。 最初は優しく、そして少しずつ力を込めて。 「ゆ、ゆゆっ、いたいよ! ゆっくりできないよ!!!」 最初はくすぐったそうにしていた赤ちゃんゆっくり霊夢だったが、力が入ると苦しそうな声を上げた。 その様子を見て、ゆっくり魔理沙が半狂乱で泣き叫ぶ。 「な゛ん゛でごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛ぉぉぉぉ!!?」 「何故? 分からないのか?」 いつかのような質問。あの時の痛みを思い出したのか、ゆっくり魔理沙がびくりと震える。 「ここは、誰の家だ?」 「お……お兄さんのおうちです……」 おぉ、覚えていたか。感心感心。 「で、お前は何をしていた?」 「あそんでました……」 「それは別に構わん。その次だ」 「お兄さんが用意してくれたおゆうはんを」 「違う」 赤ちゃんゆっくり霊夢にデコピン。 結構本気で叩いたからか、「ゆ゛ーっ!!!」と泣き出してしまった赤ちゃんの姿を見て、慌ててゆっくり魔理沙が訂正する。 「まりさたちのじゃないおゆうはんを勝手に食べてしまいました!」 「そして?」 「お水も勝手に飲んでしまいました!」 「ふむ」 もう一度デコピン。赤ちゃんゆっくり霊夢の泣き声が激しさを増す。 ゆっくり魔理沙は俺の動きを止めようと必死に箱をガタガタ揺らした。 無駄な努力ご苦労さん。 「さっき言ったよな? ここは俺の家だって」 「そ、そうです、だから赤ちゃんをゆっくり放してね!」 「あ?」 「は、放してください!」 ゆっくりが敬語を使ってるのは面白いなぁ。 「で、お前は人の家で、俺が俺のために作ったシチューを床にぶちまけたわけだ? お前の都合のために?」 「あやまります! あやまりますからまりさの赤ちゃんにひどいことしないでぇぇぇ!!!」 ゆっくり魔理沙の顔はもう涙で皮がべちょべちょになっていた。 うはぁ、やべぇ。超快感。 だけど台所の掃除と扉の修理で時間を使いすぎた。 はっきり言って俺は眠い。 今日はゆっくり魔理沙に『絶望』を知ってもらうだけで終わらせてしまうか。 俺は泣きながら俺の手を逃れようとする赤ちゃんゆっくり霊夢を指で掴むと、 「あーん」 「ゆ゛ゆ゛っ!!?」 大きく口を開き、奥歯に挟んだ。 「や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇ゛ぇ゛ぇ!!!」 そんなに騒がなくても食わないよ。 まだ。 俺は奥歯に挟んだ赤ちゃんゆっくりを見せ付けるように、ゆっくり魔理沙と他の赤ちゃんゆっくりたち、そしてゆっくり霊夢の箱を順繰りに回る。 「いいか、今からお前に問題を出す」 うっ、しゃべりづらい。 「お前が十秒以内に答えられたら子供は助けてやる。答えられなかったら子供は食われる。分かったな?」 「わ、わかったからいそいでもんだい出してね!」 歯と歯の間で母の名を呼びながら泣き叫ぶ(口の中に振動が起きて少し気持ち悪い……)赤ちゃんゆっくりを見つめて、ゆっくり魔理沙は俺を急かす。 おやおや、ゆっくりのくせにゆっくりしないでいいのかな? まぁいいや。 「問題。ゆっくり魔理沙には七匹の子供がいます。ある日ゆっくりれみりゃに襲われて二匹殺されてしまいました――」 逃げた先でゆっくりフランの群れに遭遇してしまい、また二匹無残に殺害されました。 更に発情期のゆっくりアリスと出会ってしまい、ゆっくり魔理沙は子供の一匹を犠牲にして逃れました。 しかし家に帰ると、そこはゆっくり霊夢の一家に占拠されていました。 ゆっくり霊夢たちに押し潰され、また一匹子供が死んでしまいました。 そうこうしてるうちにお腹が空いてしまったゆっくり魔理沙は、残った子供をぺろりと食べてしまいました。 さて、子供は現在何匹残っているでしょう――? 「ゆっ!? ゆ、ゆっくり……」 ゆっくり魔理沙は顔を顰めて考え出す。 くくく、所詮ゆっくりブレイン、答えられまい。 しかもゆっくりれみりゃなどの天敵の名前をわざわざ出している。本能的な恐怖で冷静な思考なで出来ようはずもない。 「なーな、ろーく」 「ま、まってね! ゆっくりかぞえてね!」 「ごー」 焦ってるゆっくり魔理沙も可愛いなぁ。 その頬を引っ張りたい。 「さーん、にー」 「ゆゆゆゆっくりしてね!!! ゆっくりして」 「いーち」 「ゆ……う゛わ゛あ゛あ"ああぁ゛ぁぁ゛ぁ゛ぁぁぁ゛!!!」 「ぜろー、残念でしたー」 やっぱり無理だったか。 ゆっくり魔理沙は何とかしようと、目に見えて暴れ出した。 だが狭い箱の中、己を苦しめるだけだ。 俺は口の中から聞こえる赤ちゃんゆっくり霊夢の泣き声を聞きながら、他の赤ちゃんゆっくりたちを閉じ込めた箱の前に移動した。 「おにいさん、なんでこんなひどいことするの!?」 「はなして! いもうとをはなしてね!」 「ゆっくりできないおにいさんはゆっくりしんでね!」 口々に喚きたてる赤ちゃんゆっくりたち。だけど俺が箱を蹴ると大人しくなる。 「非常に残念だが、こいつは死ぬ。あーあ、残念だなぁ。お前たちのお母さんがちゃんと問題に答えられてれば、こいつも助かったのになぁ」 まるでゆっくり魔理沙が全て悪いような言い方。 勿論、どう考えても悪いのは俺なのだが、ゆっくりの餡子脳ではそんなこと分かるはずもあるまい。 「お前たちのお母さんのせいでこいつは死ぬのかぁ。あーあ。酷い親だよなぁ」 「ゆっ!?」 「そんな、おかあさん!?」 赤ちゃんゆっくりたちが一斉に母親の方を振り向く。 ゆっくり魔理沙は違うと言いたげに身体を少しだけ揺らした。本当は首を振りたかったのだろうが、箱が狭くて身動きが取れないのだ。 「ち、ちがうよ! おかあさんは赤ちゃんをたすけようとしたよ!」 「それなら赤ちゃんは助かってるはずだよなぁ。もしかしたら、お前たちも見殺しにされるかもなぁ」 論理の破綻した言葉。 だが、それは赤ちゃんゆっくりたちを突き動かす原理になる。 「ひどいよ、おかあさん!」 「ここにつれてきたのもおかあさんだったよね!」 「れいむたちがひどいめにあってるのもおかあさんのせいなんだ!」 「おかあさんはゆっくりしね!」 「「「ゆっくりしね!!! ゆっくりしね!!!」」」 「や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛!!! ぞん゛な゛ごどい゛わ゛な゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇぇ!!!」 子供を護ろうと必死だった母親が、護ろうとした子供たちに糾弾されて泣き叫ぶ。 人間ならば同情を誘う光景だが、こいつらはゆっくり。 快感しか生まん。 「さて」 俺は再びゆっくり魔理沙の前に戻り、口の中を見せた。 相変わらず、奥歯に挟まってがたがた震えている赤ちゃんゆっくり霊夢の姿がそこにある。 「こいつを助けたいか?」 「だずげであ゛げでぐだざい゛ぃ゛ぃ!!!」 「うん、でも駄目」 ぷちん。 俺は口を開けたまま、見せ付けるように奥歯で赤ちゃんゆっくり霊夢を押し潰した。 飛び散る餡子。意外と美味しいが、それよりも生命を奪った生理的な罪悪感を覚えてしまうのは俺がゆっくりを愛している所以か。 「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ゛!!!」 ゆっくり魔理沙のこれ以上ないという悲鳴。 いいね、ゾクゾクする。 先程の罪悪感はそれで消し飛んだ。 さて、じゃあ眠るとするか。 明日は休みだ。 もっと遊ぼうな、ゆっくり魔理沙…… 続く。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2779.html
蟻地獄とゆっくり ズシャッ。 その柔らかい砂の感触は、なぜか、ぜんぜんゆっくりしていなかった。 「ゆ、ゆぅ?」 れいむは餡子を引き締めて、さらさらとした砂に身をまかせたい欲求を我慢する。 「ゆっくr……ちがうよ!これはゆっくりしちゃいけないすなさんだよ! れいむはかたいじめんさんのほうがゆっくりできるよ!」 このれいむの餡子は、幾百回もの世代交代を経て練りこまれた一級品だった。 欲求よりも、その餡子が「危険」と打ち鳴らす警鐘にれいむは従う。 「ゆっくりもどるよ!ゆー……しょ!」 土の上に戻るために跳躍しようと考える。 体を地面に押し付け…… ミシッ。 「ゆー!?」 伸び上がるために体を砂に押し付けると、そのたびに体は余計に砂へと沈んでいく。 「ゆゆ!やめてね!れいむはすなさんとはゆっくりしないよ!」 れいむは懸命に伸び上がろうとし、そのぶんだけ砂の中へと沈んでいく。 「どーじてやめてくれないのおおおお!?やだっていっでるでじょおおおお!!??」 死の恐怖がれいむを捕らえる。 「やだ……やだよ……」 れいむはつがいのまりさの事を考える。いつか育まれるであろう、二人の間のおちびちゃんの事を考える。 今までゆっくりしてきた沢山の仲間のことを考える。 「やだよぉぉぉぉぉぉ!!!れいむしにたくないよ! 、もっともっとみんなとゆっぐりしたいよぉぉぉぉぉ!!!!」 「すなさん……ゆっぐりとまっでね……かわいいでいぶをじめんさんにもどじてね……」 暴れるだけ余計に沈むと悟ったれいむは、少しずつ自分を土の底へと運ぶ砂に身を任せるほかはなかった。 砂はただ無情に、れいむを生の終端へと追いやっていく。 「ゆゆ!れいむ!れいむーーー!!」 「ゆへへ……とうとうまりさのこえがきこえてきたよ……これはきっとげんちょうだね…… さいごにまりさのこえをきかせてくれてかみさまありがとうね……ゆっくりしていってね……」 「れいむってばぁ!!」 はっ、と我にかえる。 その声は聞き間違えようもない、そして幻聴でもないほんものの愛しいまりさの声だ。 狩りから帰って来ないれいむを心配して出てきたのだろう。れいむはまりさのために警告の叫びを上げた。 「まりさ!!きちゃだめだよ!ゆっくりできなくなるよ!!」 「でいむぅぅぅぅぅぅ!?」 まりさは泣きながら、蟻地獄の底へと向かうれいむを見送ることしか出来ない。 「まりさ……れいむはまりさとであえてしあわせだったよ…… れいむがしんだら、まりさはべつのゆっくりしたゆっくりとゆっくりしていってね…」 「でぎないよぉ!!ぜっだいぜっだい、ぞんなごとでぎないよぉ!!」 砂が目に入り、れいむは目を閉じた。 「ゆ……」 暗闇の中に、からからと回る走馬灯が浮かびあがり、それは餡子に残った記憶を呼び覚ます。 おかあさんれいむの茎で目覚めた日のこと。 はじめてむしさんを捕まえた日のこと。 まりさと出会った日のこと。 まりさと、さまざまな場所でゆっくりしたこと―― 「!」 走馬灯の中に、一つの可能性があった。れいむはおぼろげな記憶を懸命にたどり、 その可能性を拾い上げる。 「ゆ!!れみりゃだ!れみりゃだよ!まりさ!あのれみりゃをつれてきてよ!」 以前、にんげんさんの罠にかかったれみりゃを助けてやったことがあった。 「うー!うー!だずげでぇぇぇぇ!!!ざぐやぁぁぁぁ!!!!!」 「れみりゃだよ!いまならにげられるから、そろーりそろーりにげようね!」 「……」 「れいむ?どうしたの?」 賢いれいむはもちろんれみりゃの脅威を熟知していた。 「いだいどぉぉぉぉぉーーーー!!おぜうざまのあんよがぁぁぁぁーーー!!!」 「れいむ?」 しかし、それでもれいむはれみりゃの前に飛び出した。 足を鉄の顎に噛み込まれたその姿がにあまりに可哀相で、助けずにはいられなかったのだ。 「でいぶぅぅぅぅぅ!!!まりざぁぁぁぁぁぁ!! とっでもとっでもかんしゃするどぉぉぉぉぉぉ!!!! このごおんはぜったいわすれないどーーー!!!」 そのれみりゃはそう言うと、友情のしるしにかり☆すま☆だんすを披露して、 「れみぃはあかちゃんやさくやとくらさなきゃならないからいっしょにはいられないどぅ… だけど、こまったときにはいつでもよんでほしーどぅ! れいむとまりさをこまらせるやつはれみぃがぽーい☆しちゃうどー♪」 そう請け合ってくれた。 「れいむはとってもばかだよ!でも……かっこよかったよ、れいむ……」 「ゆ、ゆゆぅー……」 れみりゃほども力があれば、蟻地獄からゆっくり一匹引っ張り上げるのはたやすいことだ。 しかも、その棲家も知っている。とても運のいいことにここからそう遠くはない。 まりさが必死で跳ねてくれれば、必ず間に合うはずだ。 「あのれみりゃなられいむをひっぱりあげてくれるよ!ゆっくりよんできてね!!」 「でいぶぅぅぅぅ!!!だずげてあげられなぐてごべ……いまなんでいっだの? あのれみりゃってどのれみりゃのこと?れみりゃはゆっくりできないよ?」 「なにいっでるのまりざ!?あのれみりゃはあのれみりゃだよ!はやぐじでよぉぉぉぉ!!!」 「ゆ……れいむ……」 「おでがい!!おでがい!!おでがいだがらおもいだじでよぉぉぉ!!!!! れみりゃよんでぎでぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 危機に瀕したれいむだからこそやっと思い出せたものを、そうでないまりさが思い出せるはずがない。 「れ、れいむ……?」 れいむの言葉を理解できないまりさは、れいむが苦しさのあまり狂ってしまったと思った。 「ごべんねぇぇぇぇぇぇ!!!だずげられないばりざをゆるじでねぇぇぇぇぇ!!!」 砂は少しずつ、少しずつ……泣き叫ぶれいむを蝕みながら流れる。 「おでがいだよぉぉぉぉ!!でいぶまっでるがら!!まっでるがられびりゃよんでぎでぇぇぇぇ!!!!」 れいむは力の限り叫び続けた。 「まりざ!!はやぐじでよ!!まにあわなぐなっぢゃうよ!!」 「まりざ!!おでがい!!ゆびぃ!もうれみりゃじゃなぐてもなんでもいいから、ゆぷっ!でいぶを……」 「まりざ!ぐるじいよ……まりざ……どごにいるの……」 「まりざ……?」 このSSに感想を付ける